最後に耐久性や修理なのだが、真っ当な技術を持った人が塗装したのであれば、耐久性は新車時の塗装と同等のレベルといっていい。紫外線などによる劣化がないワケではないが、3年や5年でダメになることはまずあり得ない。ラッピング最大のデメリットがココで、寿命は環境やシートの種類によって2~5年といったところ。印刷するとカッティングシートより先にインクが劣化し、寿命が短くなってしまう傾向のようだ。
ただし修理(補修)に関しては断然カッティングシートが有利。塗装で同じ色を再現するにはそれなりの技術と経験が必要で、オリジナルで調色した場合はなおさら困難になりやすい。それがラッピングなら仮に印刷を伴っても、同じカラーやデザインを再現するのは簡単なこと。
以上のように、いずれの方法にもメリットとデメリットが存在する。美しさに妥協したくない人や耐久性を重視する人は従来どおりの全塗装、定期的にお色直しする人や新車の美しいボディをいつまでもキープしたいというコダワリ派はラッピング(透明もある)と、使用環境や目的によってベストな方法をチョイスしよう。