危険回避機能にステアリング操作までプラス
ボルボ・カー・ジャパンは、マイナーチェンジしたXC90を発売した。内外装デザインの一部変更を実施するのは2016年の発売以来初となる。新型XC90の発売と同時に、特別仕様車として「XC90 D5 AWD R-Design」もラインアップに追加されている。
XC90は、新たなプラットフォーム「スケーラブル・プロダクト・アーキテクチャー(SPA)」を採用するなど、ボルボ新時代の幕開けとなるモデルとして注目を集めた。発表以来、世界で32万台以上販売され、日本でも2016年に導入されてから2019年7月までに3600台を販売するなど好調な実績を残している。
マイナーチェンジを実施した新型では、新デザインのフロントグリル、フロントバンパー、リヤバンパーを採用。エクセレンスを除く各グレードのアルミホイールのデザインを変更している。これによりプレミアムSUVにふさわしいクオリティと上質感がグレードアップしている。
インテリアでは、プラグインハイブリッドモデルのT8 Twin Engine AWDに装備されているオレフォス社製クリスタルシフトノブのデザインが変更された。また本革シート、パーフォレーテッド・ファインナッパレザーシートに新色のスレートが追加されている。
ボルボ車といえば世界最高峰の安全性を備えていることがセールスポイントのひとつだが、XC90に最新鋭の技術を活用した16種類以上の先進安全・運転支援機能であるインテリセーフが全車に標準装備されている。今回のマイナーチェンジでは、安全装備についてもアップグレードされており、とくインテリセーフのうち、衝突回避・被害軽減ブレーキシステムのシティセーフティには、ステアリングサポート(衝突回避支援機能)が追加された。
ステアリングサポート機能は、被害軽減ブレーキだけでは衝突を回避できない場合に、ステアリング操作を補って障害物の回避を支援する安全技術だ。ドライバーによるステアリング操作が障害物の回避に不十分であれば、適切な操作量を確保できるようにステアリング操作を補助し、同時に、前後内輪のブレーキを作動させ、緊急回避操作を安全に行えるように支援してくれる。また、駐車スペースなどから後退して出庫するときの安全を確保する、衝突回避・被害軽減ブレーキ機能付CTA(クロストラフィックアラート)も追加された。
このほかにも、駐車操作を補助するパークアシストパイロットに被害軽減ブレーキの新機能が追加され、さらにタイヤ空気圧モニタリングシステムも標準装備された。
また、特別仕様車として「XC90 D5 AWD R-Design」が追加されたのもトピックだ。モメンタムと上級グレードのインスクリプションの2グレード展開されている「D5 AWD」をベースに、専用アイテムをプラス。XC90を愛車候補として検討しているなら、マイチェンした新型とともに、チェックしておきたい選択といえるだろう。