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RB26DETT&1JZ-GTE……、消えゆく日本が誇る名機「トヨタ&ニッサン直列6気筒ストーリー」

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TEXT: 原田 了(HARADA Ryo)  PHOTO: 原田了/日産/トヨタ

直6エンジンは80年代に完成形が出来ていた

 トヨタGRスープラに直列6気筒エンジンが搭載され、注目を浴びています。AMWでは『乗用車用国産直6エンジンの歴史を振り返る』として、日産、プリンス、三菱、そしてトヨタと、国内の自動車メーカー各社が登場させた創生期の直列6気筒エンジンを紹介しました。今回は70年代以降の直6エンジンについて振り返ってみることにしようと思います。

70&80年代に日産の基幹エンジンとなったL型

 先ずは日産から。63年にK型エンジンで、戦後の乗用車用国産直列6気筒エンジンの先鞭を切った日産が、65年に投入した名機。基本設計が同じ直4エンジンをファミリーに持つ「L型」エンジンから紹介しましょう。テーマは70年代以降の直6エンジンとしていますが、L型の登場は65年。それでもセドリック&グロリアからスカイライン&ローレル、更にはブルーバードなどの上級小型乗用車やフェアレディZなどに搭載され、80年代半ばまで、約20年間に渡って日産の基幹エンジンだったことは間違いないでしょう。

 L型ファミリーとして最初に登場した”L20″は、その名前からも分かるように排気量は2リッター。後に排気量を拡大したL24(排気量は2.4リッター)やL26(同2.6リッター)、L28(同2.8リッター)というバリエーションが続々と誕生しました。

 実はデビュー4年後に4ベアリングから6ベアリングにアップデートされるとともにシリンダーピッチも改良。大幅な設計変更を受けたL型でしたが、それ以降は基本設計に手を入れることなくL24以降の大排気量仕様が誕生しています。

 それはとりもなおさずL型の基本設計が、懐の深いものだったということに他なりません。さらに電子制御式燃料噴射や乗用車用では国産初となるターボの装着など、様々な新技術のマザーベッドとしても貢献してきました。

 ただし、OHCの動弁機構を採用していながらいささか旧態然としたカウンターフローのままだったことなど、今から思えば首をかしげるような点があったのも事実。ライバルとなったトヨタのM型エンジンにはツインカムがラインナップされていましたが、L型は最後までシングルカムだったのです。

 それでも、レース用としてはクロスフローにコンバートした”LYヘッド”と呼ばれる特殊パーツを開発しており、実際に市販化される計画があったのかもしれません。また先にも紹介したようにL型には基本設計が同じ直列4気筒シリーズが67年に登場していますが、こちらにはレース用のオプションパーツとしてツインカム16バルブのヘッドが組み込まれたLZ20エンジンやLZ16エンジンが開発。これらはツーリングカーやグループ5のレーシングスポーツに搭載して活躍したことは、古くからのファンならばご存じのエピソードでしょう。

 ちなみに、国産初となるターボを装着したL20ETが最初に搭載されたのは、セドリック/グロリア。ハイパワーを謳うことは暴走運転を助長する、との当局の指導に、L20ETはターボにより中速域でのトルク特性が改善されたことによって”燃費が良くなった=環境対応のエンジン”であることから、スカイラインGTやフェアレディZのようなスポーツカーでなく、上級セダンのセドリック/グロリアに搭載された、というのも知られたエピソードです。

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