ロープワークを覚えると様々なシーンで役立つ
ロープには、使い方に応じて様々な結び方があり、総称して”ロープワーク”といいます。キャンプではテントの固定や小物を吊るすときなど、覚えておくと様々なシーンでとても役立つ技術です。アウトドアに精通したベテランキャンパーが使いこなすイメージがありますが、誰にでも使える初心者向けロープワークもあるのです。
そこで初心者でもすぐに覚えられて、キャンプで使えるロープワークの4種類を紹介。これさえ覚えておけば、あらゆる場面で役立つはずです。 なお、記事の最後に各タイプの結び方を動画で紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
【もやい結び】
タープなどロープを結びつける時に
素早く結べて解くのも簡単。それでいて荷重がかかっても解けないことから「キング・オブ・ノット(結びの王様)」と呼ばれています。もともとは船を杭などにつないでおく(=もやう)ときに使う結び方ですが、アウトドアではさまざまなケースで使用します。
例えば、ペグを打てない場所などでテントを固定するために木にロープを結びつけるときや、重いものを吊すときなどに、頑丈にロープを結べるのでとても便利です。
【自在結び】
自在金具がないときに便利
ロープで輪を作り、先端をその輪に通す「ひと結び」を連続して行なうのが「自在結び」。結び目をスライドさせてロープの長さを調節したり、ピンッと張ったりすることができるロープワークです。
テントやタープを張るロープの張りを調節する「自在金具」がないとき、このロープワークで代用することができます。また、木と木のあいだにロープを渡す際、片側を「もやい結び」、もう片側を「自在結び」にすれば、渡したロープの長さを調整してピンッと張ることもできます。
【よろい結び】
小物などを吊すときに役立つ
ロープの途中に輪を作りたいときに便利なロープワーク。1本のロープにいくつも輪を作って張れば、小物を吊したり、洗濯物を干したりする際に役立ちます。
木と木のあいだにロープを渡して洗濯物を干す場合には、片側を「もやい結び」、もう片側を「自在結び」にし、途中にいくつかの「よろい結び」を行なえば完成です。
【クレムハイスト・ノット】
ランタンなどモノを吊すときに
輪にしたロープをタープポールなどに巻き付けて、モノを吊すロープワーク。ロープをグルグル巻き付けることによって摩擦力を大きくし、モノを吊り下げたときに荷重がかかると固定される仕組み。荷重がかかっていないときは、ロープをスライドさせることができます。
タープポールに「クレムハイスト・ノット」でロープを固定すれば、ランタンハンガーに早変わり。ただしランタンを吊す場合は、燃焼式ランタンだと熱でロープを切ってしまう恐れがあるので、LEDランタンを使用するようにしましょう。
ひとつでもいいので常にキャンプで使うようにすれば、自然と体が覚えてくれます。そしてひとつ覚えたらもうひとつと、徐々にステップアップしていきましょう。
というわけで、アウトドアでオススメなロープの結び方については、以下の動画でチェックしてくださいね!