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冠水路は徐行するのが鉄則! 台風被害から愛車を守る5つのポイント

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TEXT: 工藤貴宏  PHOTO: Auto Messe Web編集部

「ダメ元」で行くのが一番危険

 夏から秋へと変わるこの時期になると増えてくるのが台風だ。また昨今は豪雨のニュースが多く、激しい雨から自分自身とクルマを守る必要もある。そこで今回は、豪雨も含めた台風被害から自分と愛車を守るための5つのポイントを考えよう。

冠水路はエンジンを壊さないために低速走行

 道路が冠水した場合はクルマを走らせるべきではない。それが大前提だが、そうは言っても避難などでクルマを動かさなければならない状況もある。そんなとき、絶対に守るべきは徐行すること。

 ひとつめの理由は、道路の状況がわかりにくいから。もしかすると水面下に大きな障害物が落ちているかもしれないし、大きな穴が開いている可能性だってある。もし、それらにぶつかったり落ちたりしたら、車体が損傷して走行できなくなる結果も考えられるのだ。被害を最小限にするために、路面が見えないほど水深がある場所は徐行すべきだ。

 もうひとつの理由は、走行時に発生する“波”による被害を防ぐため。クルマが走って生じた波が、歩行者や道路際の建物、そして周囲のクルマに水をかけて損害を与えるからだ。

 さらに冠水した場所を勢いよく走ると自車の前に波ができて水面が盛り上がり、それが結果的に水深を深くするのと同じ意味を持つ。結果、エンジンの吸気口から水を吸い込むことにもなりかねない。吸気口から多くの水を吸い込むとエンジンが壊れてしまう。このような理由から冠水した道路で立ち往生しないためには、波を立てないように徐行するのが正しい。

フロア下までの水深は要注意

 止むに止まれぬ事情で冠水した道路を走ったとしても、水がフロア(車両の床)を叩く音が激しくするようになったら要注意。それは水深が増しているということだ。

 クルマは基本的に、水の中を走るようには作られていない。だからある程度(クルマによって異なる)の水の深さになると、エンジンに水が浸入して、壊れて走行できなくなる。冠水した道路を走っていて車両トラブルを起こすことは、絶対に避けなければならない。

 水深を判断するコツとしては、車列の先頭を走らないこと。必ず前を走るクルマについて動き、前のクルマのタイヤ付近をしっかりチェックして水深を推測するのだ。道路わきのガードレールなどと水面の関係からも、水深を探るヒントになる。ただし、前走車が走れたからといって必ずしも自分のクルマが走れるわけではないことは、念頭に置こう。あくまで参考程度である。また、道路は水はけをよくするために路肩の方が低くなっている。道路の中央のほうが若干ではあるが、水深が低くなっている可能性は高いのだ。

 もちろん、前を走るのがセダンやミニバンで自分のクルマがSUVなど車高の高い車種であれば、自分のクルマのほうが先に限界が来る可能性は低い。

 冠水した場所を走るときは、ギヤを低めにし、エンジン回転数を高めにして通過すること。これはマフラーから水が逆流してエンジンが壊れるのを防ぐために、常に排気ガスの流れを作るためだ。だから排気ガスが途切れないよう、変速操作はするべきではない。

アンダーパスは通らない

 台風や豪雨の際には、アンダーパスを通るのはご法度。なぜなら、水が溜まっていると水深が判断しにくいからだ。少ししか冠水していないように見えても、実は底が大きく窪んでいて驚くほどの水深になっていることも。目の錯覚で、それほど水深があるようには見えないのが原因だ。

 ときどき、アンダーパスで水没するクルマがニュースになるが、それは水深の読みと判断を間違えたから。乗員が溺死した事例もある。

 君子危うきに近寄らず。冠水の際、特に危険度が高いといえるアンダーパスは、どれだけ近道でも通るべきではない。

川や水路の脇の道は避ける

 アンダーパスと同様に、避けるべきなのが川や水路の近く。川は堤防の決壊などに巻き込まれるのを防ぐという意味もあるが、道路冠水時に恐ろしいのは道路わきにある水路(水かさが増した川も同様)と道路の境目が判断しくいこと。ガードレールがあればいいのだが、もしない場合は道路から外れて脱輪、そして水路に転落という事故となる可能性がある。それを避けるには、川や水路の近くにある道路を走らないという以外にはない。

駐車中だからといって安心できない

 ところで、クルマは走らなければ台風や豪雨の被害を受けないかといえば、決してそんなことはない。駐車中でも危険は迫っているのだ。

 もっとも危ないのは、地下や半地下の駐車場。あふれた水が道路から水が流れ込んで、クルマが水没する可能性がある。地面より下にもぐるタイプの機械式立体駐車場では基本的に水を汲み出す排水ポンプが設置されているが、停電や機械故障などで作動せず、水没する危険もあるのだ。

 そんな場所にクルマを止めている人は、降水量が増えそうなときはできるだけ高い位置にある駐車場へとクルマを移動しよう。

 また、愛車の駐車場が水害の心配がないところでも台風のリスクがゼロなわけではない。風で飛んできた飛来物が、車体にダメージを及ぼす可能性もあるからだ。

 以上を踏まえると、悪天時の駐車場所はできるだけ高くて周囲が覆われている場所となる。ビル内など自走式立体駐車場が理想的だ。

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