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BBS、ボルクレーシング、マイスター… 時代を超えて愛され続けるロングセラーなホイールたち

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)

色褪せることを知らない古き良きデザイン

 単なる足もとのドレスアップにとどまらず、軽量化など走りの面でも貢献するアルミホイール。アフター業界では、毎年のように新製品がリリースされるいっぽうで、長年に渡って販売を続ける長寿モデルも存在する。BBS/レイズ/ワーク/エンケイといった有名メーカー各社からピックアップしてみた。

 まずはロングセラーとなるホイールの傾向だが、デザインのトレンドが変わりやすいドレスアップ系よりは、機能を優先したスポーツ系モデルのほうが多い。よりハイパワー化したエンジンやグリップ力が増したタイヤなど、最新のクルマの性能に対応させながら、基本的なデザインを踏襲し続けるモデルもあり、結果として根強いファンの獲得にも繋がっている。

 

レイズ・ボルクレーシング TE37

 日本が誇るホイールメーカー、レイズが販売する『ボルクレーシング TE37』は、その筆頭格ともいえるモデルだ。初代がデビューしたのは、いまから20年以上前の1996年のこと。軽さと高剛性を両立させる鍛造アルミ製の1ピースホイールとして誕生し、ライトウェイトからハイパワー車まで高い装着率を誇った。

 その後はマグネシウム製の『TE37MAG』』や旧車サイズを揃える『TE37V』などを経て、現在は現代の最新テクノロジーを駆使した『TE37SAGA』をラインアップ。技術の進化とともに高性能化しているが、代名詞ともいえる6本スポークのデザインは不変だ。

 

エンケイ・NT03

 スポーツ系の人気モデルでいうと、エンケイ『NT03』も同様だろう。サーキットを席巻した初代モデルの発売は1998年、以降も改良を重ね現在は『NT03RR』へと進化。ただし細身のスポークどうしを繋いで強度や剛性を高める、ブレースリングと呼ばれるデザインはひと目で”NT03″であることを知らしめる。

 

ワーク・マイスターS1

 同じく有名メーカーであるワーク社のロングセラーからは、シンプルな5本スポークを持つ『マイスターS1』を推したい。

 モータースポーツ用として開発された”CR”がベースだけあり、軽さ/剛性/強度は高いレベルを維持しつつ、基本のデザインを同じくする3モデルを展開。豊富なカラーバリエーションやセミオーダーカラーなど、個性を求めるドレスアップ派も満足させる対応のきめ細かさも人気の秘訣だろう。

 

BBS LM

 続いて海外メーカーからは、高級&高性能ホイールとして誰もがその名を知る”BBS”。ロングセラーといえば元祖”RS”も然りなのだが、今回はル・マン(Le・Mans)24時間レースから由来する、1994年に登場した『BBS LM』をピックアップしたい。

 デザインはオーソドックスで飽きのこないメッシュを採用し、現在は17~21インチとサイズのバリエーションを増やし、現代の車種にも幅広く対応。価格は高価(21inch/10Jで1本20万円)ながら、いつか履きたい憧れのホイールとして名を挙げる人は少なくない。

 

その他

 他にも旧車で高い人気を誇るホイールといえば、RSワタナベの8スポークも外すことのできない名盤。登場はアルミホイール自体が希少だった1960年代の後半といわれており、現在も当時のデザインを継続して販売中(10〜17インチ)。他に旧車でいえばSSRの『マークI』『マークII』『マークIII』や、復刻された『フォーミュラメッシュ』も長寿モデルのひとつといえるだろう。

 昨今の旧車ブームもあり、当時モノのデザインを復刻させるホイールメーカーは少なくない。いま、一部のフリークによって”古き良き”デザインのホイールが見直されているのである。

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  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
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