世界30カ国以上で販売されているレイズホイール
ホイールメーカーの「レイズ」は、10月1日にシンガポールのCo Space Parkで「レイズワールドツアーシンガポール展示会」を開催。アジア地域の代理店やディーラー、メディアなど約80社が集まった。
「コンセプト・イズ・レーシング」を企業理念にするレイズ。モータースポーツカルチャーを創造するため、レーシングホイールサプライとしても長年活動を続けている。今年のWEC(FIA 世界耐久選手権)ル・マン24時間レースでは、レイズの鍛造マグネシウムホイールを装着したトヨタ・ガズーレーシングのTS050ハイブリッドが2年連続で優勝するなど、輝かしい実績を挙げたことは記憶に新しい。
シンガポールを中心にしたアジア地域への販売のきっかけは、約20年前にスタンフォードタイヤのウィーコックワ社長(写真右・左はレイズ三根社長)との出会いから始まったそうだ。
レイズの海外販売拠点としては長い歴史のあるシンガポール。今回、ワールドツアーの会場に持ち込んだホイールは、ボルクレーシング、グラムライツ、HOMURA、ベルサス、VMF、チームデイトナの計6ブランド約70本。その展示数も圧倒的だったが、三根社長が新作「VOLK RACING 090」、「グラムライツ57FXZ」、「VERSUS VMF」の3モデルを自ら紹介するなど、期待度の高さが伺えた。
まず、『VOLK RACING 090』は、GT3レース開発したレースホイールのロードゴーイングモデル。スポークのサイドに5軸加工機で孔を開け、軽量化と視覚的な刺激を与える設計を施す。高級スポーツカー、セダン、SUVがターゲットだ。
『グラムライツ57FXZ』は、来年よりTCRレース向けに展開するホイールの市販バージョン。 キャスティングモノブロックというレース・レギュレーションに合わせて設計を施し、その性能をストリートにフィードバックしたモデルだ。
そして『VERSUS VMF』は、鍛造ホイールの新しい切り口としてデザイン性を重視したラグジュアリーテイストを表現。従来の軽量、高剛性と走行性能に特化したモータースポーツ向け鍛造ホイールではなく、NVH(ノイズ・バイブレーション・ハーシュネス)といった車内の快適性を意識した仕上げ。ターゲットのレクサス、ベンツ、BMWにマッチしたデザインと操縦安定性を提案する。
会場ではホイールブランドごとに展示を行ない、各ブランド担当者がスタンバイ。来場したディーラーの人は熱心にさまざまな質問を投げかけるなど、シンガポールでのレイズホイールの人気ぶりを感じさせるものだった。
クルマにとってホイールは、走行性能を支える重要保安部品のひとつ。ファッション性も重要ではあるが、安心・安全は決して欠かすことができない要件だ。このようなイベントを通じて、レイズはMade In Japanならではの高いクオリティで、世界の人たちに安全・安心・高性能を提案している。