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ワンちゃんと行くドライブ旅行! 愛犬家のプロがオススメするミニバン5選

キーワードは後席とラゲッジルームの使い勝手

 私自身が長らくクルマのインポーターに勤務していたこともあり、クルマには精通していることと、愛犬用の商品企画やイベントを手掛けたことを経験に、皆さんに愛犬とクルマに関しての話題を提供したいと思います。第一回のテーマは「愛犬と一緒にドライブする際にオススメしたいクルマ」です。

 マイカーで愛犬とのお出かけがより楽しくなる季節が到来しました。SUVやワゴンなど様々なクルマがある中で、やはり広さを重視したクルマ選びをしたいところ。そこでミニバンの中でも、今回は後席やラゲッジルームの使い勝手の良さにこだわり、愛犬に優しいおススメなミニバン5台を紹介しましょう。

ホンダ フリード、フリード+(プラス)

 まずは多くの愛犬家に人気のコンパクトな5ナンバーサイズミニバン「ホンダ フリード」と「フリード+(プラス)」です。

 どこが人気かというと2017年には、「ホンダアクセス」と輸入車・自動車関連用品販売を行なう「ホワイトハウス」とのコラボレーションで、2列シート5人乗りのフリード+をベースに、愛犬家をターゲットにした『フリード+ DOG LOVER』が誕生したほど、このクルマには愛犬家のファンが多いのです。

 後席スライドドアの開口部は約66.5cmと広く、地上からステップまでの高さも前輪駆動のFF車で約390mm(4WDは約405mm)と、小型犬でも頑張れば乗り降りできる高さは愛犬家の好感度を上げるポイントですね。

 フリード(7人乗り)は、3列シートを跳ね上げて2列目シートを前に倒し2名乗車の仕様にすれば、ラゲッジの寸法は最大約1450mm。大型なクレート(移動の際に愛犬を運ぶカゴ)も難なく収納できる大きさも魅力のひとつです。

 一方のフリード+(5人乗り)ならば2列目を格納し、2名乗車のビッグラゲッジモードにすると最大で約1710mmのフラットなスペースが出現。雨の日などは休憩やお手入れのスペースに変身できます。室内の広さや使い勝手の良さは、まさにCMの「ちょうどいい」大きさ。ホンダ純正アクセサリー、Honda Dogのわんこにやさしい専用アイテムの充実や公式ホームページには、わんこと楽しいお出かけ情報が満載なのも魅力です。

 

トヨタ シエンタ

 スタイリッシュなデザインでドッグオーナーにファンが多い5ナンバーサイズコンパクトミニバンがトヨタの「シエンタ」。

 スライドドアの地上からステップまでの高さは2WDで約330mm(4WDは約350mm)とフリードよりも低床で、室内の高さは約1280mmもあるので動物病院やトリミングに行く際など、キャリーバッグを持ちながらでも乗降しやすい構造になっています。

 3列シート車はサードシートを格納し、セカンドシートを折りたたんだフラットラゲージモードにすれば荷室の長さは約1430mm。FUNBASEの2列シート車ではセカンドシートをチルトダウン格納すれば荷室の長さは2065mmとかなり広いスペースが確保できます。コンパクトカーで荷室がこれだけあれば愛犬との車中泊も楽しめ、お出かけ先も増えそうですよ。

 また、愛犬のために快適・便利なトヨタ純正アクセサリーも豊富に用意されているのも愛犬家には嬉しいポイントとなります。

三菱 デリカD:5

 アクティブな愛犬家に支持され、4WDならではの悪路走破性能を備え、ディーゼルエンジならではの力強い走りとゆとりの室内空間が魅力なオールラウンドミニバンが「デリカD:5」です。

 外観の見た目を裏切ることなく大きめなシートが3列用意され、ゆったりとしたサードシートは座り心地よく大型犬も快適な移動が可能。後席のスライドドアの開口部は約685mm、地上からステップまでの高さは約445mmと少し高めだが、クルマの性格を考えたら充分に納得できます。

 サードシートを跳ね上げれば、荷室の長さは約1200mmに拡大。セカンドシートをチップアップ&スライドさせ、サードシートを跳ね上げればラゲッジスペースは約1610mmと必要十分な空間を生み出します。セカンドシートとサードシートをフラットモードにすれば、クッション性が良い厚めのシートが愛犬とのびのび寛げる休憩スペースにもなり、フレキシブルな使い方ができるのです。

 街中から白銀の世界まで難なくこなす走りは、愛犬と新たな旅行先を目指したくなるでしょう。

フォルクスワーゲン シャラン

 愛犬家から高い走行性能と静かさが評価されているだけではなく、全席シートが独立しているのが特徴の7人乗りミニバンがVWの「シャラン」です。

 Lクラスならではの開放幅が大きなスライドドアは、小型犬ならば抱えたままラクに乗り降りOK。ゆとりのある足元は大型犬もリラックスできる広さがシャランの魅力です。

 セカンドシートとサードシートを倒せば、最大で2297リットルのオールフラットな広々空間に、さらにスクエアなスペースはクレート(移動の際に愛犬を運ぶカゴ)やケージを固定するだけではなく、使い勝手の良さも愛犬家にとってかなりの魅力となるでしょう。

 ボディサイズのゆとりからくる居住性や上級ミニバンらしい乗り心地は、どのシーンでも快適にドライブが可能。愛犬とのお出かけを充実させるアイテムが、フォルクスワーゲン純正アクセサリーとして、正規ディーラーで購入できるのも、愛犬家が注目しているポイントのひとつと言えるでしょう。

 

BMW 2シリーズ グランツアラー

 BMWの「2シリーズ グランツアラー」は、使いやすいサイズ感とクリーンディーゼルエンジンの初採用も追い風となり、輸入車好きの愛犬家から人気があります。

 セカンドシートは130mmのスライド機構がつき足元にソフトケージをおいてもゆとりがあり、大型犬のスペースとしても活用できるほど。荷室にはサードシートを格納できるリリーススイッチがあり、ワンタッチでフラットなラゲッジモードに変身。お出かけ先でのお散歩後のお手入れスペースに早変わりしてくれる便利な機能を備えています。

 また、セカンドシートおよびサードシートを折りたためば、ラゲージスペースは1820リットルと十分な広さを確保。BMWのナチュラルな走りと乗り心地、快適装備は国産車に引けを取らない実力を備えています。

 

 いかがでしたか? ワンちゃんはクルマがいつ加速するか、いつ曲がるか、いつブレーキを踏むか、まったくわかりません。乗車時は大きなケガや悲しい事故を未然に防ぐためにも、ソフトタイプのキャリーやボディハーネスなどでしっかりと固定して、安全の確保をしてあげて下さい。

 また車内の温度設定とエアコンの吹き出し口の調節と定期的な休憩と水分補給で熱中症や脱水症状を未然に防ぐことができます。乗り降りは、周囲の安全に注意して、愛犬と快適に出かけ、愛犬との想い出づくりのドライブを楽しんでください。人と犬の繋がりもより大切に考えるとさらに愛犬との距離を縮めることができハズです。次回は「犬のクルマ酔い」について紹介したいとおもいます。

プロフィール:小松 雅人(こまつ まさと)

 フランス系自動車インポーターに10年ほど勤務。在籍中に自身の愛犬のためにペットシッター士、ペット用品取扱士、家庭犬トレーナーなどの資格を取得。愛犬との安全で快適なお出かけをモットーにイベントや用品開発に関わる。

 現在は、シニア犬のフリーマガジン「ぐらんわん!」が運営するレスパイト&ドッグケアカフェmeet ぐらんわん!の店長としてセミナーの開催や愛犬との生活を自動車業界とペット業界の両視点からパピーからシニア犬のドッグケア・アドバイザーとして在籍。

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