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トヨタ最上級の新型ミニバン「グランエース」 海外仕様に速攻試乗

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TEXT: Auto Messe Web編集部  PHOTO: トヨタ、Auto Messe Web

アルファードよりもデカいフルサイズミニバン

 トヨタが10月24日から11月4日まで東京ビッグサイトで開催される「第46回東京モーターショー」に、フルサイズミニバン「グランエース」を公開すると発表。3列シート6人乗りと4列シート8人乗りの2タイプを設定する期待のミニバンは、フロントエンジン・後輪駆動のFRレイアウトというのも注目すべきところ。販売は2019年内の予定している。

 すでに2019年2月18日にアジア地域をターゲットに登場したラグジュアリーミニバン。いよいよ日本でも「グランエース」として発売されることが決まった。現在、トヨタが販売する最上級ミニバン「アルファード」「ヴェルファイア」を凌ぐボディサイズは、全長5.3m×全幅1.97m×1.99mと同社のハイエースワゴン(スーパーロング)とほぼ同サイズ。海外では、ショートボディの標準ルーフ、ロングのハイルーフの2タイプのボディを設定しており、グランエースは前者で両側スライドドアを採用している(ロングは片側スライドドア)。

 トヨタとしては「広さを活かした上質なおもてなし空間」と謳うだけあって、高級ミニバンとして確固たる地位を確立しているアルファードやヴェルファイアをも凌駕。威風堂々たるボディサイズをフルに活用して、最後尾列でもラウンジのような開放感を実現している。

 セカンドシートとサードシートには本革キャプテンシートを採用。ロングスライドやオットマン機構を備える。もちろん、ボディサイズを活かした4列シート8人乗りの設定もあり、ビジネスユースでも活躍しそうだ。

 また、アルファード・ヴェルファイアのようなFFレイアウトは、スペース効率で有利なのだが、上質な乗り味はFRのほうが実現しやすいのが定説。同シリーズのために新開発したシャーシと徹底した振動、遮音対策によって様々な道路環境において高級ワゴンにふさわしい高い乗り味と静粛性を追求しているだろう。

 なお、搭載エンジンは、1GD-FTV型2.8リッター直列4気筒ディーゼルターボ(インタークーラー付き)。これに6速ATを組み合わせる。同型エンジンを搭載するハイエースのスペックを紹介すると、最高出力111kW(151ps)、最大トルク300N・m(30.6kg)。滑らかな回転フィールと低回転域からトルクフルな出力特性を目指したという。

 2020年には新車への装着が義務化されるというAEBS(衝突被害軽減ブレーキ)だが、グランエースは歩行者(昼夜)や自転車運転者(昼間)を検知対象に加えたプリクラッシュセーフティ採用の予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」を装備。駐車場など低速走行時における衝突緩和、被害軽減に寄与するインテリジェントクリアランスソナー(パーキングサポートブレーキ)などの安全・安心をサポートする。

タイではマジェスティとして販売

 すでにグランエースはタイで「マジェスティ」として販売スタート。スピードメーターが200km/h表示になっているなど細かい仕様は異なるが、搭載エンジンとトランスミッション、エクステリアとインテリアのデザインは共通だ。ちなみに上の写真のエンジンはマジェスティ。グランエースと同型の2.8リッターディーゼルターボだ。

 そこでタイのカーショップのナラ代表に依頼して、いち早く試乗インプレッションをお伝えしよう。ただし、テストトラックという限られた条件だったことを付け加えておく。

「すでに発売を開始しているコミューター(ロングボディのハイルーフ)をベースにしているが、マジェスティの完全に専用品となっているためワゴンらしい乗り味。ハンドルを操舵したときのコントロール性も高く、コミューターとはまったく異なっていた」とフットワークの良さを語る。

「2.8リッターのディーゼルターボユニットは、低回転域からトルクフルで加速性能もバツグン。車内の静粛性も優れている。高級ミニバンとしての高い資質を備えていると断言できるだろう」とナラ代表。

 おそらくグランエースは、トヨタの豊田章男社長の次期社長車候補であるはず。走行性能に対しても厳しい評価能力を持つ章男社長を満足させられるように、現社長車のヴェルファイアと同等またはそれ以上のクオリティを与えられることだろう。

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