初心者も簡単に作れるアウトドア料理
独特の風味や香りが楽しめるということで、密かに人気のスモーク(燻製)。料理好きの中には、自家製スモークを作っている方も多いですが、実はキャンプでも手軽に楽しめる料理のひとつなのです。しかも、わざわざスモーカー(燻製器)を買わなくても、段ボールを活用して自作することができるのです。
ここでは、初心者でもできる自作スモーカーの作り方と簡単でおいしい料理をご紹介しましょう。
自作スモーカーは数百円で製作可能
スモークは、元々は肉や魚などの食材に煙と熱で加工した保存食。最近キャンプでも人気のため、キャンプ用のスモーカーもいろいろと売られています。それらは持ち運ぶことを前提に設計されているため、とてもコンパクト。クルマに荷物が満載でも、隙間さえあれば積むことができます。
でも「スモーカーを買ってまでは……」と二の足を踏んでいる人は、段ボールで自作してみるのはどうでしょうか。スーパーなどでもらってきた段ボールとガムテープ、100円ショップで購入できるBBQ用焼き網だけで簡単に作れちゃうのです。
そのまま食べられる食材がオススメ
段ボール製スモーカーの作り方を紹介する前に、まずはキャンプ場で手軽にできるスモーク料理を紹介。スモークにもいろいろ種類がありますが、釣った魚をスモークしたり、自家製ベーコンを作ったりすると、下ごしらえが面倒だったり、煙に長時間くゆらせるなどで時間がかかり大変です。
そこで、初心者におすすめなのが、そのまま食べられる食材を使ったスモーク。お手軽なだけでなく、絶対に失敗しないのも魅力です。例えば、6Pチーズ、皮なしウインナー、味付き玉子、刺身用ゆでだこ。これらならはどれも、酒のつまみや子供のおやつにも打って付けの“鉄板食材”です。
味付き玉子はスーパーで売っているものでもOKですが、自分でゆで卵を作って、ひと晩めんつゆに漬けておいてもおいしくできます。刺身用ゆでだこの場合は、燻製にする前にしっかりと水分を拭き取っておいてください。濡れていると燻煙がよく付きません。
燻煙材はスモークウッドがお手軽
食材をスモークするためには、煙を作る必要があります。その煙を作る材料が「燻煙材」というもの。大きく分けると2種類あって、ひとつはウッドチップのように細かい「スモークチップ」(写真上)、もうひとつは太い線香のような「スモークウッド」(写真下)です。
スモークチップは、トレイに載せて下から加熱をして煙を出すので、コンロなどの道具が必要。一方、スモークウッドを使う場合は、それ自体に直接火をつければいいので、ガストーチ(ガスバーナー)さえ持っていけばOKです。しかも一度火をつけてしまえば、あとは放っておくだけでいいのでとってもお手軽ですよ。
段ボール製スモーカーの作り方
そしてスモークを作るのに欠かせないのがスモーカー(燻製器)。冒頭で紹介しましたが、試しに作ってみたいならば、冒頭でお話ししたように段ボールで手作りしたスモーカーがおすすめ。コストをかけなくても、ちゃんとしたスモーカーが作れるのですよ。
これで「スモーク最高」となれば、キャンプ用のスモーカーを購入すればいいのです。
作り方はとっても簡単。まず段ボールを組み立て、内側にBBQ用焼き網を固定するための切れ込みを入れます。
そしてスモークウッドを入れるための穴を開けます。これはくり抜かず、フタができるようにしておいてください。そうしないと燻製を作っている最中に煙が外へ逃げ、食材をしっかりスモークできなくなってしまいます。
あとはBBQ用焼き網を最初に開けた切れ込みにセットすれば完成。ただし、段ボールが焼き網より大きいとセットできないので注意してください。
そして焼き網の上に食材を並べて、火をつけたスモークウッドを入れるだけ。段ボールに直接スモークウッドを置くと焼けてしまうので、空き缶などの上に置くようにしてください。今回は段ボールが大きめだったので、スモークウッドを2本使用しました。
待つこと60~90分(スモークウッドの種類によって燃え尽きる時間が違います)で、スモークが完成。「スモークに興味が出てきた」という人は、ぜひチャレンジしてみてください。絶対にハマりますよ!