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エンジンを傷付ける可能性も? クルマの「フラッシングオイル」効果とリスク

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: Auto Messe Web編集部

効果は高いが場合によって弊害もある

 カー用品店に行くとエンジンオイルの売り場に置いてあるのが「フラッシングオイル」というもの。エンジン内部を洗浄して汚れを取り除くオイルなのだが、燃費やパワーが上がるメリットを謳われるのと同時に、エンジンを傷めるリスクがあるという意見も少なくない。両者が主張する根拠は何なのか改めて検証してみよう。

 まず最初にフラッシングについての基本から。方法はいくつかあるが洗浄効果のある添加剤などを使い、内部に溜まったカーボンやスラッジといった汚れを落とし、エンジン本来の性能を取り戻すのが目的だ。多くの油脂メーカーからフラッシング用の製品が発売されており、それらが汚れを取り除いてくれるのは疑いようもない事実で、フラッシング否定派も洗浄効果がないと言っているワケではない。

 彼らが危惧するのはフラッシングによって落ちた汚れがエンジン内部や配管類に詰まり、オイルの流れを阻害しトラブルの原因になることだ。仮にそうなった場合はエンジンのオーバーホール、もしくは載せ替えが必要になることも考えられ、よかれと思ってやったフラッシングが仇となる可能性もあり得る。

 ただし、きちんと定期的にオイル交換をしているクルマであれば、汚れが詰まるほど固形化することはないと考えていい。メンテナンスの履歴が分からずエンジンの汚れが激しい中古車や、長期間エンジンオイルを交換していない自覚があるときは、信頼のおけるプロショップなどでアドバイスを受けよう。

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