余裕の190km/hまでの高速性能を確保
ここ数年の異常気象で、突然の降雪や局地的な大雪があっても不思議ではないだろう。そのようなときに慌てず確実にクルマで移動できるように、今からスタッドレスタイヤを備えるのは決して早すぎない。数あるスタッドレスタイヤで注目したいのが、ネクセンタイヤのウインガード(WIN GUARD)・シリーズだ。
ネクセンタイヤは、ポルシェ・カイエンの純正タイヤを始め、フォルクワーゲン、フィアット、クライスラー、ルノー、シボレーなどと世界の自動車メーカーの認証を取得する実力を持ったタイヤメーカーだ。国産メーカーでは三菱やスズキの認証を取得している。これは優れた製造・生産技術を持っている証なのだ。
さて、ネクセンタイヤのスタッドレスタイヤ「ウインガード」には4タイプのラインアップがあり、その最新モデルが「ウインガードアイス2」だ。このほかSUV用の「ウインガードアイスSUV」、Vレンジの高い速度域までカバーするハイウェイスタッドレス「ウインガードスポーツ2」、スタンダードな「ウインガードアイス」を設定している。
話を「ウインガードアイス2」に戻そう。このタイヤの特徴は、アドバンスド・ソフトコンパウンド(2フェーズ特殊ポリマーシステム)によって、低温域でも柔軟性を失わず、高温域ではゴムの剛性を保つ特性を持っている。また、サイプ同士が噛み合うことで、ブロックの倒れ込みを防ぎ、トレッド剛性を確保。接地面の安定性をたかめているわけだ。
このような技術によって、日本のように厳しいアイスバーンから雪道まで確実なグリップ性能を発揮する。
さらに注目なのが非対称トレッドパターンの採用だ。イン側は雪上でのトラクション性能を発揮する横溝。アウト側は剛性の高い大きなブロックを採用し、コーナリング性能とグリップ力を高めている。
トレッドをさらによく見ると、アイスバーンでスリップの原因となる水膜を破るマイクロサイプがあり、氷や雪をガッチリと捕らえるためにブロックのへりをこぎり歯状にしている。また多方向のグルーブの採用によって氷雪路のグリップ性能を高めているのだ。
もう一つ注目したいのが、13〜18インチまでの全34サイズでスピードレンジは「T」と、最高速度が190km/hとなっているところ。
一般的な国産スタッドレスタイヤのQレンジ・最高速160km/hより、高速域での性能が確保されている。確かに日本の制限速度からは不要なスピードレンジかもしれないが、100km/hとか120km/hとかで走行しているときでも+αの余裕は走安性となって感じられるはずだ。
このように降雪地に住んでいる方にはもちろんだが、それ以外の地域の人でウインタースポーツなどで頻繁に高速道路を使って雪道を走行するユーザーにもウインガードアイス2をオススメしたい。
チェーン規制も通行できるオールシーズンタイヤ
だが、ほとんど雪が降らない地域に住んでいて、年に1度の帰省や万一の降雪で雪道を走行するというユーザーには、同社の「エヌブルー4シーズン(Nblue 4Season)」という選択肢もあるのもネクセンタイヤのポイントだ。
オールシーズンタイヤのメリットといえば、何といってもサマータイヤとして夏の舗装路からウインタータイヤとして雪道まで走行できること。もちろんチェーン規制の道路も走行可能だ。前述したようにたまにしか雪道を走らない人なら、夏場のスタッドレスタイヤのようにオフシーズン中のタイヤを保管するスペースを用意しないで済むわけだ。
編集部のスタッフカーとして全国各地を走りまわっているトヨタ・ノアにも、エヌブルー4シーズンを5月より装着しているが、サマータイヤと遜色ないハンドリングフィールには満足している。
先般、静岡県の富士スピードウェイで行われたイベントには、大阪から男性5人が乗車して移動。名神・東名で約1000kmを走行した。
通常のファミリーユース(子ども2人の4人家族)より乗員の総体重が重く、走行時間も距離も長いという過酷な移動にも関わらず、スタッフからは何の不満も不安も出ていない。もしかするとオールシーズンタイヤとは意識していないのかもしれない。それほどサマータイヤとしての資質を十二分に備えているわけだ。
ちなみに、現在(2019年10月)まで約4800kmを走行しているが、目立った摩耗もない。もし、トレッドの柔らかいスタッドレスタイヤで、今年の猛暑の高速道路を走行していたら、あっという間に減っていたに違いない。高い排水性能を持つトレッドパターンなども含め、舗装路の使用をメインにするならオールシーズンタイヤという選択肢は十分にありだろう。
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