スピーカーボックスがストップランプ機能
かつてクルマのリヤトレーを飾った置き型のボックススピーカーだ。一部はスモールランプとの連動でボックス背面が点灯し、ブレーキで赤に点灯するというヒカリモノとしても活躍。カーオーディオ・ブームもあり、クルマ好きの若者はこぞって装着したものだ。ところが、ボックススピーカーを販売している国内カーオーディオメーカーは、パイオニアだけという現状だ。
ボックススピーカーは、スピーカーにエンクロージャーと呼ばれるスピーカーボックスを備えたユニット。パイオニアが販売するタイプは、4ウェイスピーカー(低音・中音・高音・超高音)と3ウェイスピーカー(低音・中音・高音の)の2タイプで、1980年代に流行ったボックススピーカーも3ウェイと2ウェイが主流だった。
そんなボックスタイプのスピーカーはほとんど見かけなくなった現在。パイオニアが未だにボックスタイプを販売し続ける理由として「海外には、スピーカーを未装着なクルマがあります。そのような車種のユーザーが手軽に付けたい需要に応えて製造し、日本では2002年から現行モデルを販売しています」という。
1980年代の国産車もオーディオはもちろん、スピーカーもオプションだったクルマが多かった。また、セダンブームといった背景もあり、リヤトレーに設置するボックススピーカーは手軽に音質を向上できる絶好のアイテムだったのである。また、前述のようにイルミネーション付きモデルは、ドレスアップパーツとしても人気を後押しした。