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自動車関連の税金が高すぎ! JAFアンケートに見えてきたユーザーの不満

日本の税金が高い複雑な理由

 自動車に何種類の税金がかかっていて、年間いくら納税しているかはご存じでしょうか。あなたは払っている額に関してどう感じていますか?

 JAFが8月に行なった自動車税制に関するアンケートでは、じつに98%の方が「高い」と答えています。

 10月から「消費税」が10%に引き上げられました。でも、それと引き換えに、自動車に関する税金は少し安くなっています。まず、クルマを買ったときにかかる「自動車取得税」は廃止。代わって環境性能に応じた課税が始まりましたが、1年間に限って税率は1%低くなるというもの。また、10月以降に買ったクルマは、毎年払わなければいけない「自動車税」も減税されます。しかし、それでも世界的にみても日本は自動車に関する税金は非常に高いレベルにあるのです。

 さて、8月9日から25日まで、JAFがホームページで自動車ユーザーに対して実施した「自動車税制に関するアンケート調査」の有効回答者は11万7329人。自動車には、自動車税と自動車重量税、ガソリン税(揮発油税+地方揮発油税)、消費税と年間11.67万円の税金がかかっていると説明したうえで、この金額についてどう感じているか聞いたところ、60%が「非常に負担に感じている」と回答。「負担に感じている」の31%と、「やや負担に感じている」の7%を合わせると、なんと98%ものユーザーが自動車に対する税金を負担に感じている、という結果になったわけです。

クルマの税金改善を訴えよう

 JAFは、現在の税制には不合理な仕組みで問題があるものが、下記のような3ポイントにあると指摘しています。

1:9兆円もの複雑で過重な税制

2019年度の当初予算で、自動車ユーザーが負担する税金の総額が8.6兆円にも及ぶ。これは国全体の租税収入の合計106.6兆円に対して、8.1%という高いレベル。1954年に道路特定財源制度が創設されて以来、増税と新税の創設が繰り返されてきた結果だ。

2:極めて重い自動車関係諸税

自家用乗用車ユーザーが240万円の新車を購入すると、13年間の使用で6種類、約180万円の税金を負担している事実を明らかにしている。しかも、有料道路の料金や保険料、リサイクル料、点検費用などは別。合わせれば優に車両価格に迫るレベルだ。

3:「当分の間税率」や「Tax on Tax」

道路整備を目的とした特定財源の自動車重量税などが、2009年に一般財源化されて課税根拠を失っていることを指摘。せめて上乗せ分の「当分の間税率(旧暫定税率)」は廃止すべきだと訴えている。さらに購入、保有、給油という3段階において、たとえば、ガソリンのように、本体価格に揮発油税がプラスされ、そこに消費税がかかるなど二重に課税されている不合理さも指摘されて久しい問題。

 

 JAFでは政府の来年度予算編成を前に、前述のアンケート調査結果を取りまとめた「2020年税制改正に関する要望書」を各政党、国会議員、関係省庁、自治体などへ提出する予定だということです。

 また、11月1日にはJAF滋賀支部が草津駅、11月6日はJAF佐賀支部が佐賀駅南口で、「2020年度税制改革に関する街頭活動」を実施するなど、各地でも広報活動を展開。クルマの税金に対する不満の声をより多くのユーザーと共有する狙いです。

 読者の皆さんはどう感じられますか。ぜひ、クルマの税金についてもっと関心を持ってほしいものです。

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