結論、オススメのボディカラーはシルバー系
では、濃色も淡色も、特に屋外駐車では手入れが大変となると、いったいどんな色がオススメなのだろう。答えはズバリ、筆者が今乗っている愛車のボディカラーでもある、シルバー系メタリックである(下写真は実車と異なります)。
濃色系と違い、絶妙にホコリ汚れや洗車キズが目立ちにくく(ホコリと色が似ている )、水垢の目立ち加減に関しては、濃色系よりは目立ちやすいものの、白よりは確実に無難。つまり、屋外駐車で、あまり洗車をしない人、逆に洗車をマメにする(ボディに触れる機会が多いほど、微細な磨きキズが付く)人にとっても、手入れの簡単さで最適という結論に至ったのである。
愛車のボディカラーは薄めのシルバーメタリックで、新車時に自分でガラスコーティングを入念に施工。実際、屋外駐車で新車からすでに5年が経過しているが、最小限の手洗い洗車(これが重要)だけで、今でもピカピカのままだ。
つや消しカラーの繊細なメンテナンスが必要
ところで、最近になって高級車、特にスポーツカーで流行っているのが「マットカラー」。つや消し塗装ならではの迫力、個性が人気のようだが、手入れはなかなか大変だ。つや消し塗装は、普通の塗装と違い、表面が凸凹していることで光の反射が低減し、マットな色合いを出している。そのおかげでホコリが堆積しやすい。ワックスやコーティングがけができないため(ワックスなどを塗るとつやが出てしまう)、さらに汚れが乗りやすく、汚れたら大量の水で洗うしか方法がないのである。
その際も、スポンジなどで強くこすりすぎると表面の凹凸が少なくなり艶がでてしまい、繊細な手入れが必要になるのだから、やっかい。どうしてもマットカラーのクルマに乗りたい、しかし手入れに気を使いたくない、というなら、ラッピングでマットカラーにするのが正解。手入れに困ってどうしようもなくなったら、ラッピングをはがし、元に戻せばいいのである。
筆者プロフィール:青山尚暉
クルマの所有歴45年、異なるボディカラー25台以上を乗り続けてきた自動車評論家。80年代の洗車ブームをけん引し、洗車本の著書も多く、洗車関連のTV、ラジオ出演、講演経験もある