一定の速度を保ちクルージングに適した機能
今では軽自動車にも搭載され始めた先進運転支援機能のひとつが、「ACC(アダプティブクルーズコントロール)」というもの。元祖のクルーズコントロールは1958年にクライスラーが初採用したもので、一定の速度で走行できる、砂漠の中の一本道のような、空いた道路でのクルージングに適した機能だ。
一方のACCは、前車追従型とも呼ばれ、先行車がいない場合は、ドライバーがセットした任意の速度で、先行車がいる場合は、何段階かにセットできる車間を保ちながらの追従走行が可能となる。
さらに、渋滞追従機能を持つACCでは、渋滞時などで停止したあとも、スイッチ操作、またはアクセルペダルを軽く踏むことで再び追従走行を開始。日本の混雑した高速道路ではまず使えない、旧来のクルーズコントロールとは大違いの先進機能なのである。
ACCの場合、高速道路を延々と走るような場面で、頻繁なペダル操作から解放され、運転にかかわるストレスを軽減。結果的に運転疲労による事故を未然に防ぐ効果をもたらす。さらに、前車との車間距離を一定に保ってくれるため、追突や意図しないあおり運転の防止にもなると考えている。
個人的には、自動ブレーキが働く以前の”プレ自動ブレーキ機能”とも思っていて、その効果を期待して、高速走行では必ずと言っていいほどACCをONにしている。
同時に、個人の経験として、高速長距離走行の燃費がACCを使わない走行よりも10%程度よくなるというデータがある。下手にアクセルペダルをペタペタ踏んで走行するよりも、クルマの高度な制御に任せたほうが一定速度を保ちやすく、無駄な加減速もなくなり、結果的に燃料を節約できるというわけだ。