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暮らしを支える未来の小型電気自動車3モデル! 災害時に心強い水陸両用車も

各国の特徴が色濃く出た近未来車両

 過疎化や高齢化が進むにつれ、小型モビリティの注目度は増している。動力が電気であることは当然として、積載量や見た目のカッコよさ、万が一の災害にも強い、など個性もさまざまだ。東京モーターショー2019でも注目を浴びた、3台の小型EV(電気自動車)を紹介したい。

 

クルマとバイクの旨味を凝縮

 1台目はフロント全面が横に開いて乗り降りする、斬新なボディ構造を採用したスイスのマイクロモビリティ社が手掛けた『マイクロリノー』だ。クルマとバイクのいいとこ取りをコンセプトに掲げ、必要な機能を過不足なく詰め込みつつ、余計なモノはすべて省いたのが特徴という。

 見た目はバブルカー「イセッタ」のようなキュートなフォルム。そんなボディはかなり小さく見えるが乗車定員は2名で、日常の買い物くらいなら十分にこなす積載量(300リッター)を誇る。航続距離はバッテリーの種類にもよるが125~200kmと充分であり、最高速度に関しても90km/hとこちらもなかなかのスペック。

 車体サイズは全長2435mm×全幅1500mm×全高1459mmと、一般的な駐車場に横向きで3台を停められる寸法。2020年から本格的な生産をスタートし、日本での販売は2012年を予定とのこと。

個性を楽しむ2人乗りのお洒落EVカー

 続いては東京モーターショーで世界初披露された、ビロ社の『ボルト』を見てみよう。一見はゴルフカートといった感じだけど、そこにはイタリア生まれのオシャレなデザインにくわえて、フレームやボンネットはオプションとして99色から選べるなど、ドレスアップの楽しみまで味わえるという魅力的な1台。走行性能も妥協しておらず、航続距離は90kmで最高速度は60km/hという必要十二分のスペックを誇る。

 なお、兵庫県神戸市では軽自動車として登録可能で、2名乗車が解禁されて実用性がさらに向上したとか。登録できる地域はさらに拡大中で、他にもビロではサマー/ウインター/ビッグ/ボックスなど、用途に応じた数多くのモデルをラインアップしている。

 なお、気になる『ボルト』の価格は198万円とアナウンスされていた。

 

大震災をきっかけに水害に強い1台を

 3台目は”水に浮く”という唯一無二の個性を持つ、FOMM社の『ONE』に注目したい。東日本大震災が契機となりって災害に強い小型モビリティの開発をスタート。まずはタイでの普及をはかるべく、バンコク国際モーターショーで発表された。

 乗車定員は4名。ただし、日本では該当する車両の規格がないため、当面は軽自動車としての登録を目指してテストを続けているという。

 水に浮く仕組みは、洪水などに遭遇したときはフロントのホイールから水を吸い込み、後方に排出しつつステアリングが舵の役割を果たすというもの。人が歩く程度のスピードでの移動が可能という。しかも24時間ほど浮いていることが可能なので、自力で航行できない場合でも生存率はかなり高くなるに違いない。

 ちなみに舗装路(道路上)での航続距離は120~160kmで、最高速度は80km/hとのこと。

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