ミラーの死角に入ったクルマを広い画角で録画
「VREC-DZ700DLC」を装着した車両で昼夜の一般道でテスト。まずはリアカメラの性能チェックである。あおり運転に対して自己防衛するとしたら、いかに鮮明かつ広範囲で録画をするか、が重要なポイントとなる。「VREC-DZ700DLC」は前後同時録画機能の『ダブルレコーディング』が売りのひとつだが、フロント/リアとも広視野角で録画できるのが特徴だ。
リアカメラは対角で137度とワイドな画角で記録。今回、編集部のクルマを後ろに従えてカメラの画角などの性能を確認した。後続車と自車の車間距離によっては、ルームミラーやドアミラーで後方車両のナンバーを確認できないことがある。
しかし「VREC-DZ700DLC」のリアカメラは、リヤウインドウに装着されていることと広い画角によって、後方車両のナンバーはクッキリと、さらに周辺もしっかり録画されるので状況が掴みやすい。もちろん昼間だけでなく、光量の少ない夜間でも映像は鮮明。詳しくは後述するが『ナイトサイト』の実力を改めて感じた次第だ。
サイドビューまで記録できる裏ワザ
前後とも広い画角を持つ「VREC-DZ700DLC」だが、万が一あおり運転を受けた際、車両が側面まで回り込んできた場合はリアカメラだけでは対応しきれない。昨今のあおり運転によって相手が車内のドライバーに対し暴力をふるったことが証拠として記録など、室内の安心を重視したい人には「VREC-DZ700DSC」がオススメだ。
こちらは、簡単に言ってしまえば今回テストした「VREC-DZ700DLC」のリア用カメラを室内用フロアカメラとしてフロントウインドウに装着。常時、車内の様子をフロントカメラと同時に録画するというものだ。さらに、駐車中の車上荒らしにあった際、犯人像の特定やどのような行動を行っていたのかを記録することもできる。
とはいえ「VREC-DZ700DLC」には、ちょっとした「裏技」で対応できる。実は「VREC-DZ700」シリーズのフロントカメラには「リバース機構」が搭載されている。カメラの右側を持ってレンズをクルリと回すことで車内の録画を行うことができるわけだ。
そしてここがポイントなのだが、元々フロントカメラは対角で160度というワイドな画角なので、室内はもちろん、車両側面までガッチリ記録することが可能。実際、驚いたのはドライバーの死角になるくらい真横に並んだ車両の状況も確実に録画されていた。後続車が横に並んで幅寄せといったあおり運転を、リアカメラとフロントカメラの2つで完全録画することが可能だ。ただ、このときは前方の映像は録画されない。
とはいえ、このリバース機構、万が一の際の活用はもちろんだが、駐車時には車室内を監視したい、というニーズにも対応できる。つまり、ユーザーの考え方次第で多彩に使いこなすことができるわけだ。