多彩な過ごし方ができるコラボイベントに注目
キャンピングカーという名前は、「キャンピング」という言葉が入っている事もあり、キャンプするためのクルマと思われがちですが、それは大きな間違いです。そもそも「キャンピングカー」は和製英語で、RV先進国である欧米人には通じません。日本で言うキャンピングカーは、海外では「RV(Recreational Vehicle)」と言われており、”休暇を楽しむためのクルマ”という意味を持ちます。日本では、RVといえば四輪駆動車のイメージが強いので、そもそもここから勘違いされているわけです。
それでは、キャンピングカーの楽しみ方について紹介しましょう。
キャンプしないキャンピングカーの使い方
確かに日本では、キャンピングカーと言えばキャンプでした。雨の多い日本では、レインコートや雨合羽を着て、テントの設営と撤収といった作業が必要ですが、キャンピングカーはパッと来てパッと帰る事ができるので本当に快適でした。
しかし、最近はそんなキャンプはもちろん、観光・スポーツ・コンサート・お祭り・花火大会など各種イベントの為にキャンピングカーで日本全国を巡る人が増加。なかには、キャンプではなく観光に徹して各地を周り、温泉に入り、現地ならではの料理を食し、泊まるのはキャンピングカーで車中泊を目的に使用するという方もいます。そう「キャンピングじゃないカー」なのです。
イベントを楽しむ為のツールとして利用
キャンピングカーを楽しむためのイベントもあります。例えば、今年の9月28日~10月6日に開催された「FICCオートキャンプ世界大会」も、単なるキャンプ大会ではなく、これまで開催されてきた世界中の大会を参考にしていたのでしょう。それは、じつに楽しいイベントで、まるで国内留学をした様な気分でRV先進国のオートキャンプの楽しみ方を堪能する事ができました。
広い会場では、毎日、朝から晩まで、どこかしらで参加者を飽きさせないコンテンツやサービスを用意。例えば、世界中の人が、その国を象徴するコスプレで練り歩く「オープニングパレード」をはじめ、夜には「ウエルカムパーティー」、海外の方に日本に触れてもらうツアー「エクスカーション」、「ダンシングナイト」や「花火大会」「ナイトシアター」から「星空観測」までと、さまざまなコンテンツがズラリ。キャンピングカーでキャンプし、各種イベントを楽しんで帰るという、一般的な日本のキャンプとは比べ物にならないほどの充実ぶり。なんと25年ぶりに日本で開催されたこのイベント、次回の開催は未定とはいえ日本でもキャンピングカーを楽しむツールとして使えるイベントがあるのです。
新しい遊び方や出逢いの場を提供
他にも、10月4日~6日に富士スピードウェイで開催された日本最大級のクルマ旅イベント「CAMP JAPAN(キャンプジャパン)」は、新しい遊びの提案と出逢いの場所の提供。つまり、普通のクルマでは体験できない、キャンピングカーを「楽しむためのツール」として発見することを目的に開催されたイベントと言えます。
そもそも富士スピードウェイとのコラボは、「一般の方にWEC(富士6時間耐久レース)の様なモータースポーツの楽しみを知ってほしい」という想いと、CAMP JAPAN側の「キャンピングカーの新しい楽しみ方を知ってほしい」という双方の想いが合致したことから実現。憧れのサーキットコースを自分のキャンピングカーで走ってしまう「パレードラン」や、サーキットコースを走るバスの傍らをレーシングカーが激走する「サーキットサファリ」そしてWEC観戦とセレモニー、関連イベントの展示など、コラボだからこそできる内容でした。
この他にもライブコンサートや、お笑い芸人のパフォーマンス、本格的な落語、そして恒例の疾風迅雷組のキャンジャパ花火など、すっかりキャンピングカーシティと化した大駐車場のキャンピングカーをベースに楽しめるイベントも開催。ここでは、キャンピングカーはキャンプするクルマではなくなっていたのです。
これまでの遊び方とは違って、新しいクルマ旅のあり方を提案した『CAMP JAPAN』。今後は、色々な会場・業界・企業とコラボし、キャンプ大会を中心に“新しい遊びの提案”と“出会いの場”を創出、それを全国的に広げ、繋げていく予定だそうです。
「くるま旅と車中泊の文化」の創出
産業の発展の為には、「造るだけ」「売るだけ」ではなく、文化が根付くことをやる必要もあり、どんなに良い所でも人が来ないという悩みを抱えている地方が少なくありません。しかし、キャンピングカーは弱体化しているローカル交通や、減少している宿泊施設を補うことが可能なので、それに「新しい遊びの提案」がプラスされれば新しい地方活性化となるでしょう。
更には、意図的に創出しないとできない「新しい業界」が生まれる可能性もあります。今回のレース観戦もそうですが、この後にご紹介する新しい年末年始のイベントも計画されているので、また“新しい遊びの提案と出逢いの場”のみならず、様々な可能性が生まれるかもしれません。
年末・新年にもイベント充実
大阪のパワースポット万博記念公園の太陽の塔近くで開催される年越し車中泊イベント『CAMP JAPAN COUNTDOWN in 万博記念公園』。”来年こそは良い年に! いつもと違う年越しとお正月! パワースポットで縁起の良い新年を!”と銘打って開催されるもので、令和最初の年越し、それも万博記念公園では史上初となる車中泊イベントです。
富士サーキット同様、コラボ先ならではの、つまり万博記念公園ならではの色々なコンテンツを用意。太陽の塔を内覧したり、コンサートや花火大会などのカウントダウンイベント、新年イベントに相応しいビンゴ大会、お年玉抽選大会など、こちらもさまざまな催しを予定しているそうです。
いかがでしたか? キャンピングカーはキャンプするクルマだという誤解をぶっ飛ばすように、新しいクルマ旅と車中泊文化創出する新しい幕開けとなる新年になるかもしれません。
【詳しくはこちら】
キャンプジャパン公式サイト