サイトアイコン AUTO MESSE WEB(オートメッセウェブ)

トラックやバスでも緑と白ナンバーが混在「ナンバープレートの種類と色の違い」とは

白、緑、黒、黄、青が持つ重要な意味

 一般的にナンバープレートは、白地に緑色の文字で表記されているが、よく見てみると、ベースが緑色だったり、黄色だったりとナンバーにも色の違いがあることがわかる。そこで、ここではクルマのナンバープレートの色の違いについて紹介していきたい。

 先立って大阪市・インテックス大阪で開催されていた「大阪モーターショー2019」。この展示会に『大阪府トラック協会』が出展していたので、トラックをはじめとするナンバープレートの色の違いについて教えてもらった。色の違いを紹介する前に、まずはトラック協会とはどんな組織なのかを紹介したい。

 

安全性の向上、環境問題、輸送の効率化に取り組む

 大阪府トラック協会とは、大阪府下の貨物運送事業者(国土交通省の認可を受けたトラック運送事業者のことで、トラックのナンバーは緑ナンバー)で組織する一般社団法人。国内の物流の中枢を担うトラック運送事業における交通安全対策、環境問題対策、輸送の効率化、サービス向上と消費者保護対策など幅広い活動を行なっている組織だ。

 大阪モーターショーでは、「はたらくクルマ」のエリアでブースを出展。多くの方に展示しているトラックを通じて、トラック運送事業の内容から、その大切さ、トラック協会の活動などを知ってもらうべく展示&説明を行なっていた。そもそも、数多くのトラックが日本の道路を走っていることは知られているが、トラック協会がどんな活動を行なっているのかはあまり知られていない。今回のようなイベントで少しでも理解してもらおうというのが狙いだ。

 大阪府トラック協会の中條正博企画室長は「クルマ社会の発展によって私たちの暮らしは便利になりましたが、同時に交通事故も増えており、平成26年に発生した交通事故は57万3842件にものぼります。この内、緑ナンバートラックによる事故は1万7801件、白ナンバートラックによる事故は3万7502件。この事実を踏まえて私たちトラック協会は、交通事故防止セミナーや、ドライバーの安全意識と技能向上を図るためのトラックドライバーコンテストの開催、安全装置付き先進安全自動車の導入などを進めています」と語る。

 また、わかりやすい取り組みとしては、安全性に優れた会社を安全性優良事業所として認定して「Gマーク」を発行。トラックの後に青と緑のGマークが付いているトラックは、特に安全性に優れた会社のトラックという目印だそうだ。トラックを見かけたらぜひチェックしてみてほしい。

 

色の違いは自家用か、営業用かで変わる

 そこで、本題となる「クルマのナンバーの色の違い」について大阪府トラック協会の中條さんに教えてもらった。

「自動車は大きく分けて自家用車と営業用車に分けられます。自家用車は自分で乗るクルマのことで白ベースのナンバープレート(白地に緑文字)。営業用車は、仕事で使うことを目的とした車両のことで、緑ナンバー(緑地に白文字)になり、主にタクシーやトラック、バスなど、料金を徴収して人や荷物を運ぶ事業用のクルマに使われています」。

自家用(白地に緑文字

営業用(緑地に白文字)

 

「ただし、同じ仕事で使うクルマでも、従業員の送迎車や自社製品を運ぶ車両などは、”商用車”と呼ばれ白ナンバーになります。他にも消防車や救急車、ミキサー車など、”自ら働くクルマ”も商用車に分類されるため白ナンバーとなっていますね」という。

 また、白ナンバーと緑ナンバー以外には、軽自動車の自家用である黄色ナンバー(黄地に黒文字)や、同じく軽自動車の営業用である黒ナンバー(黒地に黄文字)が存在。最近では、ラグビーのワールドカップや東京オリンピック・パラリンピック2020のナンバーのほか、地方版図柄入りナンバー(いわゆるご当地ナンバー)など、白地ベースやフルカラーといったタイプが選べるものの、基本的に軽自動車は黄 or 黒ナンバーが基本だ。

「他にもあまり見かけることはありませんが、青地に白文字というナンバーも存在します。これは、外交官などの乗るクルマで”外務省管轄”となるナンバーであり、このようにプレートの色だけでも様々な意味を持たせているのです」と中條さん。

 このように、なんとなく見ているナンバープレート色の違いを知ることで、どのような使われ方をしている車両か分かるはず。目的の意味などを知るための、いいきっかけになるかもしれません。

モバイルバージョンを終了