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パドルシフト操作はスポーツ走行にオススメできない? サーキットや街乗りでのメリットとは

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TEXT: 藤田竜太(FUJITA Ryuta)  PHOTO: Auto Messe Web編集部

パドルシフトを使わない方がタイム的には有利になることが多い

 もうひとつの理由は、ドライバー側の問題。

 クルマとタイヤの性能をすべて出し切ろうとするなら、ドライバーの限りあるスキルは、ステアリング捌きやアクセルワーク、ブレーキ操作に集中した方がいい。とくにコーナーへの進入時は、ブレーキングとターンインのためのステアリング操作が短時間にオーバーラップするので、シフト操作という厄介な仕事から解放されるメリットは意外に大きいといえる。

 確実なブレーキ、確実なステアイン、確実なライントレース、確実な立ち上がり……。それをどのコーナーでも毎ラップ実行するには、シフト操作をしない方が確実性は高くなるわけだ。

 ひとつのコーナーが速くても、どこかのコーナーでミスをすると、帳消しもしくはマイナスになる。サーキットでタイムを出すには、1周あたりの平均点を高くすることが非常に重要。1周の間に2回ミスをするのと、2周に1回しかミスをしないのとでは、ラップタイムも変わってくる。

 たとえパドルシフトで積極的にギアを変えていった方が、物理的に速いとしても、その操作にドライバーのリソースが奪われ、乗りにくいと感じていたら、クルマのポテンシャルをコース上で活かすことは難しくなる。

 こうした理由から、サーキットを走りたくなるようなスポーツカーのATなら、パドルシフトを使わない方が、タイム的には有利になることが多いはず。

 パドルシフトは、タイム計測とは無縁のワインディングなどで、ドライビングプレジャーを高めるツールとして活用するのに向いていると思った方がいいだろう。また、下り坂でのスムースな減速を行なうためのシフトダウンや、燃費向上に繋がる早めのシフトアップ操作など、街乗りでの使用にもメリットがあることを覚えておきたい。

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  • モータリング ライター。現在の愛車:日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)。物心が付いたときからクルマ好き。小・中学生時代はラジコンに夢中になり、大学3年生から自動車専門誌の編集部に出入りして、そのまま編集部に就職。20代半ばで、編集部を“卒業”し、モータリング ライターとして独立。90年代は積極的にレースに参戦し、入賞経験多数。特技は、少林寺拳法。
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