ラリージャパンのコースの一部を使用
一般公道を占有して開催している日本で唯一のヒルクライム競技である「BRIGヒルクライムチャレンジシリーズ」の第7戦代替戦が、岐阜県恵那市にある恵那モーターパークで12月14~15日に開催された。大会名誉委員長である自民党モータースポーツ振興議員連盟会長である古屋圭司衆議院議員も駆けつけ、会場となった恵那モーターパークを活用して、恵那市がモータースポーツのメッカとなるように誘致を進めたいと語っていた。
このヒルクライム・シリーズは、設定された登坂道路のコースを1台ずつタイムアタックして、2本走行した合計タイムを競うイベント。毎回全国各地から、数十台のバラエティに富んだマシンが、この純粋なタイムトライアル競技に挑んでいる。
参戦車両は、9つのクラスに分けられている。初年度登録が昭和63年以前の車両で争われる「Dクラス」、軽自動車が参戦する「ノービスKクラス」。さらに排気量で分けた「A(排気量1500cc以下)」、「B(排気量2800cc以下)」、「C(排気量2801cc以上)」の3区分(加給装置係数1.7倍、ロータリー係数1.5倍)にそれぞれ「ノービス」と「オープン(Sタイヤ使用可)」というスキルによる2種類の自己申告によるクラス分け(計6クラス)、そしてシリーズエントリースペシャリストによる最高峰クラスとなる「X-tremeクラス」となる。
2019年シーズンはポイント対象外の特別戦も含めると全8戦を予定。2019年11月9日~10日(日)に長野の大滝村にある「おんたけ2240スキー場」周辺でシリーズ戦第8戦とフェスティバルを開催した「第4回 ALL JAPAN HILL CLIMB Festival in王滝 2019」が、基本的には最終戦となりシーズンは終了するはずだった。しかし「第7戦 大田原ヒルクライム(10月12~13日/栃木県/ターマック)」が中止となったため、その代替開催として、岐阜県恵那市の笠置山モーターパークを第2戦に引き続いて使用する「恵那モータースポーツフェスティバルin笠置山Vol2」が開催となったのだ。
3月末の第2戦でシリーズ初開催となったこの笠置山のコースは、2020年開催予定のラリージャパンのコースとしても使用される可能性があるという。路面コンディションやコースがヒルクライムシリーズ参加者からも好評だったということで、今シーズン最後のターマックイベントでは、前回よりもコース延長と速度規制シケインの導入するなど工夫を凝らしたレイアウトを採用している。
エントリーは、Dクラス2台、Kクラス3台、NAクラス5台、NBクラス8台、NCクラス13台、OAクラス3台、OBクラス1台、Xクラス4台という8クラス全39台。すでにシリーズタイトルが決定してしまったこともあり、常に70~80台のエントリーを集める通常のシリーズ戦より参加台数は少なかった。しかし、練習走行日の14日からなかなか激しい走りが見られ、横転やコースアウトなどもあり、マシントラブルが発生する車両もあり。しかし、それでも車両を変更して本戦に臨むツワモノもおり、熱いヒルクライムとなった。
午前9時からの本戦1本目、そして午後1時からの2本目では、この日も横転などもあり、2台がトラブルに遭遇することとなったが、参加者も観戦者もこのハードなヒルクライムを楽しんだようだ。