「特別転回証明書」で誤った区間を無料に
年末年始は忘年会、新年会のシーズン。酔っ払って電車に乗ってしまったことで、降りるべき駅を通り過ぎて乗り過こしてしまった、という経験もあるでしょう。こうなると反対向きの電車に乗り換えるわけですが、黙って引き返すと不正乗車になってしまいます。
電車は改札の出入りに関係なく、乗った距離への対価として乗車料金が請求されるので「行き先を間違えた場合」や「誤って乗り越してしまった場合」は、「無賃送還」というシステムを利用すべきでしょう。改札の駅員に申告して乗り過ごしたことが認められたら、乗車料金に関して(特急料金不可)誤乗した区間を無賃で戻ることができます。
では、高速道路を利用するクルマの場合はどうなるか? 年末年始で久しぶりの帰省で高速道路の出口を乗り過ごすことは無きにしも非ず。
電車での乗り過ごしだけでなく、自分で運転するクルマでも降りるはずのインターチェンジを通過してしまった、なんてこともあるはずです。バックで逆走したり、Uターンなどは事故につながるケースもあるので、絶対にやってはいけません。じつは、電車と同じようなシステムがあることを覚えておきましょう。それが「特別転回証明書」というものです。
「NEXCO東日本 コーポレートサイト」では、下記のような内容の記載がされています。本来「特別転回証明書」は、乗り過ごした際に使うものではなく、特別通行した場合に適用されるものですが、乗り過ごした際に利用できるようにも配慮されており、余計な料金はかからず目的のインターチェンジまで戻れるというものです。
この「特別転回証明書」を利用する方法は、「インターチェンジ通過」→「ETCカードを抜いて次のインターチェンジへ」→「係員のいるレーンでETCカードを提示して行き過ぎたことを申告(現金は入口チケットを渡して申告)」→「OKならば指示に従ってUターン(現金は特別展開証明書チケットを受取要)」→「ETCカードを再びセットして目的のインターチェンジを通過(現金は係員にその旨を申告)」。
簡単に説明すると、降りるべきインターチェンジの次の降り口でその旨を係員に伝えて「特別転回証明書」の発券を申請。その後、降りるべきインターチェンジにて係員のいるレーンで「特別転回証明書」を提示し、事情を話すことで乗り過ごした高速区間の料金が免除してもらえるというもの。ETCの場合は、本来のルートのみのETC料金が請求されます。
ただし、スマートインターチェンジや無人インターチェンジ、Uターンできない場所によっては利用できないので注意してください。
年末年始の帰省で、高速道路利用が多くなるシーズン。うっかりと目的のインターチェンジを通過しても、逆走やUターンすることなく、落ちついて次のインターチェンジで「特別転回証明書」を発行してもらい、安全に目的地にたどり着くようにしたいものです。