ワイルドでアウトドア感があるバスケット
続いては用具を積むためのキャリア選びだ。スーリーに限らずキャリアメーカーには様々なタイプが用意されているが、近年はアウトドアブームなので「バスケット」や「ルーフボックス」の需要が多く、とくにSUVタイプのクルマではワイルドなイメージのバスケットタイプが人気。写真のモデルはとくに人気がある「Thule Canyou 859XT」というモデルでスチール製だ。
バスケットだが、積みたいものをポイポイと置けるイメージもあるのだけど、写真は展示用のもの。実際は落下防止のために大きめのケースやバッグに荷物をまとめたうえで、落下や飛散しないようにラッシングベルトなどで巻きあげて固定することになる。ただ、そんな積み方もバスケットならではの無骨さで見た目もカッコいい。
しかし、バスケットは雨が降ると積載物が濡れてしまったり、積み荷が凸凹になるので空気抵抗が悪く、風切り音もしやすい。な実用面を重視する場合はルーフボックスを選んだほうが満足度が高いだろう。
ルーフボックスは予算や中に入れるモノで決める
ルーフボックスを購入するときには、なかに入れるものや予算からサイズが選ばれる傾向だが、それとあわせて装着したときの車体とのバランスも重視したい。
人それぞれに好みはあるが、一般的に「バランスがよく車体との一体感が出る」とされるのは、ルーフボックスの先端がルーフより少し前に突き出るようなイメージなので「カッコよく付けたい」と思う場合はこの点も参考にして欲しい(ワンボックス車は除く)。
このルーフボックスには厚みの種類も豊富。アウトドア用品はかさばるものが多いので厚みのあるほうを選ぶのが基本。逆に長めのボックスでは容量に対して積み荷が少ないケースもある。そのときはキャリアの耐荷重を適正に生かしつつ、重心を安定させる意味から重いものをボックスのセンターに置き、その他の荷物も回りに集めるような積み方とする。付属のベルト(スーリーは3つ付属)で荷物が動かないように固定していきたい。
ちなみにスーリーを例の場合、ルーフボックスは数年ごとに新モデルが登場するが、そこに採用されるデザインはその時代のクルマデザインのトレンドにあったものとしている。つまり、最新のクルマに乗っているなら最新モデルを選ぶのがデザイン面でも一体感を得やすいということになる。
クルマのルーフの耐荷重はチェックは重要
さて、ここからはとくに重要な部分について。それがルーフの”耐荷重”という部分だ。スーリーのキャリアやフット、バーはだいたい75kg~100kgまでの重さに対応しているが、それを載せるクルマのルーフはそこまでの重さに対応していないケースがほとんど。たいていが50kgほど、余力あるものでも75kgくらいである。
そのためルーフキャリアを装着するときは「ルーフキャリアの重さを含めたクルマのルーフの耐荷重」を知っておくことが大事。つまり、積み荷の重さはキャリアの耐荷重ではなくてルーフの耐荷重に合わせると言うことだ。少々ややこしいがぜひ確認しておいてほしい。
スーリーをはじめとるするメーカーは、カー用品店に置いてある車種別適応や阿部商会ホームページの適合表に、ルーフの耐荷重の数値が記載されている。記載のない車種に関しては、自動車の取扱説明書もしくはお客様相談室へ問い合わせるといいだろう。