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日産の絶版スポーツカー「シルビア」 今なおモータースポーツ界で人気が衰えない理由

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TEXT: 小鮒康一(KOBUNA Koichi)  PHOTO: Auto Messe Web編集部

今でもパーツが豊富に残っている

 日産シルビアというと、筆者のようなアラフォー世代からすると「免許取り立てで購入できるスポーティでカッコいいクルマ」という印象だった。実際、免許を取得した90年代後半の頃は比較的安価で購入できるスポーツカーのひとつだったのだ。

 特にNAモデルやATモデルであれば、ヒトケタ万円で店頭に並んでいることも珍しくなく、「とりあえず車体だけ買って、あとで色々やるか……!」というような位置づけだったのだ。

 しかし、そんなシルビアも2002年で販売を終了。その後同様のコンセプトの車種が登場しなかったこともあり、気づけば中古車相場はどんどん上昇。新車価格を上回るものも珍しくないレベルとなっている。

 そんなシルビアだが、現在でもドリフト系のモータースポーツでは一線級の実力を持っており、トップランカーの多くがシルビアをベースにした車両で参戦していると言った状況だ。果たして、なぜここまでシルビアが人気を集めているのだろうか?

 一口にシルビアといってもその歴史は長く、初代モデルは1965年に登場。もちろん現在のドリフト競技で活躍しているシルビアはそういったクラシックモデルではなく、1988年に登場した5代目モデルのS13型(兄弟車の180SXも含む)から最終型のS15型までの3世代となっている。

 実はこの3世代、見た目は大きく異なるものの、エンジンや足回りといったメカニズムやシャシー関係が基本的に共通となっており(もちろん世代ごとに改良は行われているが)、チューニングのノウハウをそのまま横展開することが可能なのだ。

 また、S13型登場から現在までのおよそ30年に渡って一線級のマシンとして扱われてきたことにより、常に最新のチューニングパーツやノウハウが生まれ続けているというのも大きなアドバンテージとなっている。

 もともと搭載されているSR20DET型2リッター直4ターボエンジンは(S13型初期はCA18型だったが)チューニング次第では400馬力オーバーも狙えるポテンシャルを持ち合わせている。それでも物足りなくなったら、スカイラインGT-Rに搭載されていたRB26DETT型2.6リッター直6ターボエンジンや、トヨタのJZ系ターボエンジンへの換装というのも、特殊な話ではなくなりつつある。

 実際、競技系で上位に入るシルビア系は2JZ-GTE型3リッター直6ターボエンジンが当たり前となっており、それを許容するポテンシャルを持ち合わせているということの裏返しと言えるだろう。(もちろん諸々補強などは必須だが)。

 つまり、万が一レーシングアクシデントなどでボディにダメージが入ったとしても、S13~S15系のボディさえあれば、それまでのパーツを総移植することが容易であり、モアパワーを求める際もクルマを乗り換えることなくステップアップすることが可能という点が人気の秘訣といったところだろうか。

 さすがに現在流通している“フルノーマルで300万円”というようなものをベースにクルマを作り上げるのは非現実的ではあるが、ある程度仕上がった個体を購入すれば予想以上に長く楽しめる、というのがシルビアの魅力なのである。

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