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クルマのワイパー「撥水タイプ」 さらに効果を高めて長持ちさせる方法とは

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TEXT: 近藤暁史(KONDO Akifumi)  PHOTO: Auto Messe Web編集部

撥水ワイパーってどんな仕組みなんだろう

 クルマの装備として欠かせないワイパー。フロントウインドウについた雨や汚れを拭き取るための装置なことは、誰でも知っているだろう。拭き取りには「ワイパーゴム」、アームとワイパーゴムをつなぐ「ワイパーブレード」が密着性をアップ。このゴムやブレードを新品に交換することで本来の性能を取り戻すことができる。

「ワイパーブレード(ゴム)」は先述のとおり、金属でできたブレード(樹脂製もある)に、ゴムを組み合わせることで湾曲したガラスにもしっかりと追従させつつ、表面の水分を拭き取るというのが機能であり、仕組みだ。

 ここへ付加価値を付けたものとして、最近では滑らかに作動させるため表面にグラファイト(黒鉛)の粉を付けたものや、雪がブレードの中に入り込んでしまう対策として、ゴムで覆った「スノーブレード」というタイプもあるが、やはり皆さんにとっておなじみかつ興味があるものとしては「撥水タイプ」のワイパーだろう。

 お手入れ系のケミカルメーカーから多くリリースされていて気にはなるが、そもそもどういう効能があるのかわからないという声もある。使い方に変わりはなく、元から付いているワイパーと交換して普通に使うだけ。そうすると、ゴムの内部に練り込まれた撥水成分が、作動するたびに少しずつガラスに被膜を形成。手間要らずで、雨の日に撥水させることができるのが特徴だ。ただし、交換直後は撥水成分が付着していないので、ウインドウが傷つかないように汚れを拭き取り、乾いた状態で1〜2分作動させる。すると撥水成分のベースをガラス面に作ることができる。

 定期的に撥水スプレーをしたり、面倒な塗り込みが不要になるというのは魅力のように思えるが、手で撥水剤を塗り込むのと比較すると効果は低いというのが、実際のところ。やはり、液剤には勝てないと言っていいが、撥水タイプのワイパーを装着するメリットはもうひとつある。それが、撥水剤を塗り込んであるウインドウに使うことで、むしろ単体よりもこちらのほうが正しい使い方と言ってもいいほど効果は高い。

 目的は、まずウインドウ撥水の効果の持続。通常、ウインドウコーティングはワイパーの作動などによって少しずつ、被膜が薄くなったり、剥げたりする。しかし、ワイパーを撥水タイプにしてあれば、その部分を自動的に補修することができ、より長く効果を持続させることが可能。つまり、撥水の相乗効果というわけだ。

 撥水剤を塗ったときに起こりがちな、不快なワイパーのビビリ解消も期待できたりと、撥水タイプのワイパーはアシスト的に使うことで、効果を引き出せる。組み合わせて使う際は、同じメーカーの撥水剤とワイパーを使うのが基本である。

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