中古車のリコール情報は自ら検索しなければならないことも
一方、リコールというのは保安基準を満たさないことが考えられる製造上・設計上の問題があったときにメーカーが無償改修するもの。こちらは新車から乗っていようが、中古で購入したばかりだろうが関係なく対象となる。新車から乗っていると購入したディーラーから連絡が来ることあるのに対して、中古で手に入れた場合は自動車メーカーからの通知を見て、ディーラーにリコール作業の申し込みをする必要があるといった違いはあるが、作業自体に関して違いはない。
ただし、リコールの連絡は基本的に車検証に記されている所有者・使用者をベースに行なわれる。個人売買などで名義変更をしていなかったり、引っ越したのに住所変更をしていなかったりすると、リコールを連絡する手紙が届かないこともある。名義変更や住所変更はクルマを購入した際にはしっかりと行なっておきたい。
ちなみに、リコールの内容によっては対策品に変えていない(未改修)と、車検を通すことができないものもある。具体的にはSRSエアバッグの異常破裂のようなリコールや、重要な保安部品については、未改修のままだと車検を通すことができない。国土交通省の発表によると2019年11月だけでも車検を通せなかったケースは923件に上るそうだ。
リコールというのは保安基準を満たしていない状態であるから当然ともいえるが、その他のリコールではここまで厳しい措置は取られていない。先述のようにエアバッグ異常破裂は乗員の生命にかかわるからこそ、ここまで厳しい対応となっている特殊ケースだ。
とはいえ、リコールに対応することは所有者・使用者の責務でもある。リコール対応というのは気乗りがしないかもしれないが、もし連絡が来てしまったら、はやめに改修するようにしたい。そのほうが安心して乗れるので気持ちもいいはずだ。