サイトアイコン AUTO MESSE WEB(オートメッセウェブ)

「GRヤリス」と「シビックタイプR」という悩める選択、今夏発売となる国産スポーツカーのオススメは?

発売間近なピュアスポーツに高まる期待

 東京オートサロンでともに出展され、大阪オートメッセ2020(2月14〜16日)にもやってくる、今夏に発売されるトヨタ GRヤリスとホンダ シビックタイプRのマイナーチェンジモデル。特にGRヤリスは、スバル WRX STIが絶版となった直後に現れたWRC参戦ベース車ということもあり、大きな注目を集めている。

 両モデルは、いまや日本車では数少ないハイパワースポーツモデル。ともに車両価格が400万〜450万円あたりということもあり、市販車においてモータースポーツの雰囲気を発散している戦いでは、しのぎを削る存在であるともいえる。コンセプトや駆動方式こそ違えど、どちらが魅力なのだろうか。似て非なる2台を検証してみたい。

十分以上のものを持っている「速さ」

 まず、駆動方式はヤリスが4WDでありシビックはFF。主なターゲットもラリーと独ニュルブルクリンクでのタイムアタック、とそれぞれの戦いの領域も違う。車格&ボディタイプもコンパクトクラスの3ドアとミドルクラスの3ドアと、共通点はない。

 結論として、選択の基準は趣味性のウエイトが大きいジャンルだけに「好きな方、自分に合う方」となる。しかしそれではあまりに不親切なので、部分的に見た2台の違いやそれぞれのアドバンテージを知ってみるといいだろう。

 例えば、走行するに有利なシチュエーションを考えるに、発進加速、発進加速に近いコーナー脱出が多いミニサーキット、ウェットでは4WDのGRヤリス。大きいサーキットや日本では関係のない最高速などは、排気量の大きいシビックタイプRが有利だろう。

 

 

 

 では、スタイリングはどうだろう。いい意味で万人向けであり、好む人が多いのはGRヤリスだと思う。シビックタイプRはマイナーチェンジで良くなったにせよ、なかには戦闘的なフォルム過ぎて受け入れにくい人がいるかもしれない。

 

メリットを知って「好きな方、自分に合う方」を選べばいい

 GRヤリスには、世界的なモータースポーツを戦うモデルというブランドイメージが際立つ。また、タイヤ代などの維持費に関してもGRヤリスの方が安く抑えることができるだろう。

 一方のシビックタイプRは、ミドルクラスの5ドアということもあり、ファミリーカーに使うなどの実用性でアドバンテージがある。しかし、リアシートを使う機会が少ないユーザーであれば、GRヤリスのコンパクトボディによる取り回しのよさを評価する人もいるだろう。やはり、考えてもあまりこれといった選択ポイント比較評価の意味はなく、「好きな方、自分に合う方」を選べばいいと思う。

 ただ、”モリゾウ”ことトヨタの豊田章男社長肝いりのプロジェクトということもあり、注目度や新鮮さはGRヤリスが圧勝なのは事実。いま買うならば、GRヤリス優勢だろう。

 なお、昨年夏あたりからGRヤリスが頭から離れなかった筆者は、東京オートサロン開幕日に始まったGRヤリスの先行予約を当日に行ない、7月からという商談開始を待っているところだ。ファーストエディションの専用予約は6月30日まで。じっくりと考えてベストな1台を見つけて欲しい。

モバイルバージョンを終了