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高速道路で人が轢かれる事故が増加中!歩行者はどこからやって来るのか

高速道路上での停車時は人は車道の外へ避難

 高速道路の本線車道または路肩に交通事故や車両故障などが原因で降車していた運転者などが、他の通行車両にはねられ死亡する事故が発生している。このような高速道路における「人対車」の死亡事故は、警視庁交通局の発表によると、2017年には88件も発生している。

 高速道路上に人がいる原因の割合は、車両故障、交通事故が全体の7割弱を占め、以下外部からの立ち入り、道路作業となっている。故障や事故で車両を高速道路上で停車させる場合、停止表示器材(三角表示板)などの表示が法律で義務づけられているが、使用しているケースは少ないようだ。特に夜間に「人対車」の事故発生は多く、停止表示器材の不表示は、故障(事故)車や人を後続車が発見するのを遅れさせる原因になっている。

 高速道路で、交通事故や故障等の緊急事態により車両を停止する場合、本線車道はもとより路肩であっても大変危険だ。車両が動くなら、できる限りサービスエリアやパーキングエリアなど安全な場所まで移動することをオススメする。

 もし移動できずに路肩に停車する時は、「ハザードランプを点灯させ路肩に寄せる」「人はガードレールの外など安全な場所に避難」「停止表示板などを車から50メートル後方に置く」「非常電話か携帯電話で救援依頼」などの対応を行うことは忘れないでほしい。

 高速道路での停車するときに使用する停止表示板にも条件が設けられている。「正立正三角形の反射部があること」「200メートル離れた所からでも反射していることがわかること」「反射光の色は赤色であること」「道路上で垂直に立てることができること」と規定があり、これの表示を怠った場合、故障車両表示義務違反となる。違反点数1点で、反則金は大型車で7000円、普通車で6000円だ。

 ちなみに停止表示板の表示義務が適用されるのは高速道路のみ。停止表示板を携行せずに高速道路を通行しても、道路上駐停止しない限りは違反に問われることはない。とはいえ、高速道路でトラブルが起きないという保証はないし、一般道でも後続車に故障や事故などで停車する自車の存在を知らせるためにも使用できるので、停止表示板は常時携行しておくべきだろう。

 余談だが、高速道路上はもともと歩行者が存在しないエリアのため、「人対車」の事故が起きたときは、人側の過失割合が一般道よりも非常に重くなる傾向にある。クルマから降りた理由や、実際にクルマにはねられた場所が停車位置からどの程度離れていたのかなどによっても過失割合が変わることがある。

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