魅力は多いがメンテナンスに手間かかる
ツヤツヤの光沢があるボディは高級感があって美しい。それは今も昔も変わらないけど、近年は逆に「マットカラー」を採用する高級車が増えている。わかりやすく言うと”ツヤ消し”と呼ばれたカラーで、そのメリットとデメリットを探ってみよう。
マットカラーは決して最近の流行ではなく、じつは20〜25年前にカスタマムの世界でマットカラーを楽しんでいた時代があった。トヨタのカローラレビンやスプリンタートレノなど走り系のクルマが対象で、缶スプレーで塗装し、あえてチープさを演出していたもの。最近のマットカラーを採用するのは、マクラーレンやランボルギーニ、BMWにメルセデス・ベンツといった高級車が中心というわけで、当時とはまったく別モノだ。
まずはマットカラーの魅力やメリットを挙げていこう。趣味嗜好は人によって異なるものの、他とは違う強烈な個性をアピールできるのは間違いない。また、高級車の大柄なボディをツヤ消しカラーにすることで、見た目の重厚感や迫力がアップしたような視覚的効果も生まれる。使用する塗料も当然ながら特殊で、塗膜に細かい凹凸を作って光を拡散させ、あえて光沢を消すという手法もそのひとつだ。手触りも独特で通常のボディカラーとは異なり、少しザラザラした感触なのも特徴だ。