収納力を考慮したラゲッジレイアウトを採用
2月14日から始まった西日本最大級のカー&カスタマイズカーの祭典「大阪オートメッセ2020」。日産のブースでは、「ベッドキット」が入ったセレナ e-POWER オーテック マルチベッド コンセプトが注目を集めていた。コンセプトは、ずばり「よりプレミアム感が溢れる中で、流行の車中泊を」だ。
じつは、2020年2月10日からセレナのハイウェイスターやXグレード用のベッドキットは発売開始(車両価格+45万円)になったのだが、オーテックベースは未対応なのでこの車両は参考出品車となる。ちなみに、セレナは7~8人乗りになっているが、このベッドキットを入れったセレナ e-POWER オーテック マルチベッド コンセプトは、サードシートがレス仕様になり、乗車定員が4~5人に変更になる。
その分、かなり贅沢な仕様になり、快適な移動と車中泊、さらにより多くの荷物が積める利便性がある。
じつは、このベッドキットは「オグショー」とオーテックの共同開発。非常にフラットで快適であるだけでなく、4分割化できる設計なので、セカンドシートの後ろに積み上げるカタチで収納したり、立てかけてラゲッジスペースを最大限広く使うことも可能だ。
ライバルのトヨタのノアやヴォクシーにもベッドシステム仕様があるが、リアの部分に分割式テーブルがあるので、荷室部中央にテーブルの脚が残ってしまう。オーテックのセレナは、ベッド下はすっきり。キャンプに必要な長モノのグッズも収納しやすく、セレナ特有の床下収納(サブトランク)も重宝する。
エクステリア関係は、すでに製品化されているパーツで、ドット化されたオーテックらしいオリジナルグリルや、エアロバンパー、メタル調フィニッシュのフロントプロテクター、リアプロテクター、カラードドアミラーなどで、プレミアム感とスポーティー感を追求している。
ダーク金属調の16インチアルミホイールや、シグネチャーLEDもオーテック専用だ。
ボディカラーは「カスピアンブルー」で、晴天の光を浴びた湘南(神奈川県 オーテック創業の地)をイメージしたカラーリングを採用。「オーテックブルー」として、支持されている専用カラーだ。
インテリアもかなりこだわっていて、ブルー/ブラックの手に吸い付くような質感のコンビレザレットシートは専用品、ドアの内張り、フロントのインスト部にもブルーのステッチが入っている。フロアマットもオーテックオリジナルで存在感がある。
湘南の夕暮れをイメージしたボディカラー
オーテックにはもう一台、エルグランドのコンセプトカーも展示。これまでのオーテック仕様、セレナ、ノート、リーフ、Xトレイルのテイストを踏襲したクルマだが、カラーリングはかなりスペシャル。おなじみのオーテックブルーが、湘南の晴天の光を受けたブルーをイメージしたものだったのに対し、このエルグランドは夕暮れ時をイメージしたちょっと濃いブルーを採用しているのだ。
グリルは、ドット調のオーテックオリジナルで、フロントプロテクター、サイドシルプロテクター、リアプロテクターは、メタル調フィニッシュ。
18インチのホイールは、オーテックの「A」を連想させるスポークになっていて、プレミアム感にこだわるオーテックブランドを強調している。
日産系ではNISMOがスポーツ性に特化したブランドに対し、オーテックはラグジュアリー感もプラスしたプレミアム・スポーツという路線で、より棲み分けがすすんできたといえるだろう。