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“ハチロク”に存在した限定車をトヨタ86で再現した「ブラックリミテッド」とは【大阪オートメッセ2020】

インテリアパーツもすべてブラック仕様

 2月14日から3日間、大阪市のインテックス大阪で開催されている西日本最大級のカー&カスタマイズカーの祭典「大阪オートメッセ2020」。初日から多くの来場者があったが、なかでも注目度が高かったのがGRヤリスや、SUPER GTに参戦するスープラGT500など話題のクルマを展示するトヨタ自動車のブースだ。

 さらにもう一台、チェックすべきクルマがある。それが「86」をベースにした「86 BLACK LIMITED CONCEPT」だ。

 このクルマはAE86(ハチロク)の後期型に設定された「BLACK LIMITED」を意識した仕様という位置づけだが、当時の仕様を知る人から見ると、BLACK LIMITEDを名乗るには「ちょっと物足りない」と感じるかもしれない。

 その点を解説員の人に伺ったところ、秘められたアツい気持ちが浮かび上がってきた。

 現行86には”GRスポーツ”や”GRMN”など走りの面を強化した仕様があるが、そんなクルマが生まれたのは標準の86を多くの人が購入してくれたことや、アフターパーツも豊富に存在することでユーザーの楽しみが増えていることなど、86を取り巻くいろいろな「もの、こと、人」の力があってだと感じていたのだ。

 そこでGRシリーズのように「これでどうですか?」と提案するような仕様ではなく、多くの人に愛された標準の86をベースにした「特別な一台を提供したい」という意味合いを持つクルマとしてBLACK LIMITEDを提案したいと考えたのだ。

 とはいえ、あくまでもコンセプトモデル。予算は多く取れないので、ボディカラーはAE86のBLACK LIMITEDに塗られていたソリッドブラックではなく、標準カラーのクリスタルブラックシリカを使用。ホイールもAE86はゴールドだったが、以前の限定車に使ったブロンズを履かせた。物足りないと思えたのにはそんな理由があったのだ。

 しかし、インテリアは加飾パーツをすべてブラック仕様に変更し、助手席前のパネルには「86 BLACK LIMITED」のネームが配すなど、可能な範囲で当時の「86 BLACK LIMITED化」を施している。

 さて、「発売されるのか?」という点だが、”検討段階”という答えだった。担当者の話では「販売したい」という想いは強いようで、社内で実現をプッシュためにも大阪オートメッセの展示では、できるだけ多くの「いいね」という声を聞かせていただきたいということだった。

 つまり、我々ユーザーからの多くの声が集まれば、社内的に話を進める原動力になるというわけだ。それだけで発売が確約されるわけではないが、86ファンの気持ちがメーカーに届くことは無意味なことではないはずだ。

 

販売が実現すれば現実的な仕様はどうなる?

 ここからは取材現場で担当者さんと話をした「もし発売できたら」のことを書いてみたい。まず、ボディカラーはハチロク当時の”ソリッドブラック”に、ボディサイドには”AE86 BLACK LIMITED”にあったようなサイドデカールを貼りたいという。

 もちろんホイールはゴールド。カスタマイズについては、前記のように”86″は自分好みの製品を選べるのが魅力であるため、むやみに追加したくないが「LIMITED」を名乗るのにふさわしいプラスアルファがあってもいいかな。と、こんな感じで聞く方も話す方も86好きの視線で「もしもの話」をしてしまった。

 ただ、こうした要望は86ファンの皆さんにも大いに考えていただき、どんどん盛り上がってもらいたい。そして、トヨタまで思いが届けば「86 BLACK LIMITED」登場につながる“かも”なのだ。

 ぜひ、大阪オートメッセにくることがあれば「86 BLACK LIMITED CONCEPT」への応援メッセージを会場にいるトヨタスタッフへ伝えて欲しいと思う。

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