RAV4をウルス風、プリウスをポルトフィーノ風に
まるでイタリアン・スーパーカーにそっくりのフォルムとなったトヨタの「RAV4」や「プリウス」を発見! 西日本最大級のカーショーである大阪オートメッセ(2月14日〜2月16日・インテックス大阪)に展示されていたので、これらユニークかつこだわりのカスタマイズカーを紹介しよう。
イメージを似せつつオリジナリティも追求
今回展示されたRAV4とプリウスがベースの2台は、山口県にあるショップ兼メーカーの「シーザー」が製作した、「Albermo(アルバーモ)」というブランドのエアロパーツ装着車両だ。イエローボディのRAV4は、ランボルギーニ・ウルスを彷彿とさせるエアロ「アルバーモXR51」を装着、赤いボディのプリウスは「アルバーモSP42」を身に纏うことで、まるでフェラーリ・ポルトフィーノのようなフォルムを実現している。
こういったカスタマイズ用エアロの場合、似せていることと作りやすいことは比例しないものである。元のボディ形状やサイズが全く異なる車種で、オマージュ作品(シーザーはオマージュに対してコメントしていないため、あくまで第三者的な視点での解釈)を作るのはかえってデザイン上の制約が多くなるからだ。それだけにイチから自由にデザインをするよりも、どちらかというと「作りにくい」ものだといえる。
さらに、シーザーではこれらエアロを作る際に「とってつけた感」を出さないことを重視したそうで、なおさらデザインの難易度は高かったという。
たとえばRAV4のアルバーモXR51では、たしかにイメージはウルスだが、実物のウルスと見比べると形状がかなり違うことがわかる。それでも「ウルスだ」と認識されつつ、一台のカスタムカーとして完成度を高めるには、「デザインの段階でかなりのアイデアと工夫が必要になる」とのことだ。
また、これらフロントバンパーは複雑な形状を盛り込みつつ、一体成形で製作しているのだが、これを行うには非常に高い製造の精度が求められる。そこで、これらエアロでは、開発の初期段階でCGを使用しデザイン作業を行い、納得できるものができた後に数千万円する成形用の機材を使用して製造しているという。また、製造にはかなり時間と手間がかかるため、ひと月に3つしか作ることができないとのことだ。
RAV4もプリウスも最新モデルがベースのため、いずれもトヨタのセーフティセンスCが付いている。そのためフルバンパーで交換してしまうとセンサー類の再セットがシビアなのだが、これらのキットにはセンサー類取り付け時に向きなどを微調整するためのパーツも付属。交換後にセンサー類の再セットアップが可能なようになっている。
また、バンパーのリップ部は純正バンパーと同じ地上高に設定してあるため、車高を落としてもロードクリアランスがシビアになりすぎることがないのも魅力だ。