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大排気量エンジンを搭載するレクサス「Fモデル」 時代を逆行する厳かな高性能スポーツモデル!

和製AMGともいえる別格なスポーツモデル

 トヨタが世界戦略車としてラグジュアリースペシャルのクルマとして立ち上げたレクサス。そのラインナップの現行モデルにはRC FやGS F、過去にはIS Fといった「F」が冠されたものがある。価格は1000万円を超え、カタログやホームページでも標準のRCやGSとは別物という表記があるように、特殊なスポーツモデルである。ではレクサスのと「F」は、ベース車とも言えるRCやGSとは何が違うのだろうか?

「Fスポーツ」は標準エンジンのスポーティ仕様

 その前にレクサス各車には「Fスポーツ」というスポーツグレードがある。Fスポーツはエンジン、トランスミッションといったパワートレーンはベース車と同じながら、例えばGSのFスポーツであればパワートレーンによって異なるところもあるが、四輪操舵やスポーツサスペンション、前後異径大径ホイール、ブレーキパッドに加えキャリパーが変更されるブレーキの強化などもある。

 またパネルやメーターといった専用のインテリア、バンパーやリアスポイラー、明るいブルーの設定といった専用のエクステリアを持っている。ベンツやBMWで例えればアヴァンギャルドスポーツやMスポーツに近い存在と言える。

大排気量エンジンなど「F」はもはや別モノ

 ではRC FやGS Fはというと、どちらもエンジンは400馬力オーバーの5リッターV8を搭載し、パワーアップや重量増に対するボディ、サスペンション、ブレーキの強化も抜かりない。また後輪左右の駆動力をコントロールするTVDを装備。派手な内外装色も選べるようになっている。

 つまりRC FやGS Fでは、他の車種とは異なり単なるスポーティ仕様ではなく、BMWであればM4やM5、メルセデス・ベンツであればAMG C63クーペやAMG E63に相当するベース車とはまったく別物となる特別なモデルなのだ。

Fの由来は「富士」

 なおレクサスに付く「F」ノーネーミングは、開発の舞台でもあるトヨタの東富士研究所や、トヨタのサーキットともいえる富士スピードウェイにも由来している。

 またFスポーツは、独立した車種としてはトヨタ高級スポーツセダンとなったIS Fの後に、Fのエッセンスを盛り込んで登場したモデルでもある。

 最後に、RC FとGS Fの魅力はどこにあるのかと言えば、BMW M4が3リッター6気筒ツインターボ、ベンツAMG E63も4リッターV8ツインターボにダウンサイジングしているのに対し、RC FとGS Fは5リッターV8という大排気量エンジンを搭載する点にあるだろう。古典的、前時代的でもあるが、それが魅力といえるだろう。いずれにしてもこういったクルマを新車で買える残り時間はさほど長くはないだろうと考えると、RC FやGS Fは、クルマ好きなら一度は所有してみることを勧めする。

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