サイトアイコン AUTO MESSE WEB(オートメッセウェブ)

40代以上は懐かしく、若者には新鮮?「令和になって消えてしまったクルマの装備5つ」

時代の流れや技術の進歩に勝てず……

 ひと昔ならば当たり前、でも最近は見かけることがなくなったクルマの装備。年代によって感じ方は違うかもしれないが、いま40~50代のドライバーが「懐かしい」と思えそうな代表的なアイテムを集めてみた。

【CDチェンジャー】

 まずは快適なドライブに欠かせない、音楽にまつわる装備から。MP3などのダウンロードが主流になる以前の音楽メディアといえばCD。そこで、クルマのトランクや助手席のシート下に『CDチェンジャー』を置く人が多かった。

 複数枚のCDを連続で再生するための画期的(?)な装備で、彼女とドライブに行くときはオリジナルのCDを製作するなど、ムードにわけた選曲は大いに頭を悩ませたモノだった。

 

【レギュレーターハンドル】

 クルマの標準装備品が進化して廃れてしまったのが、手動で窓ガラスを開け閉めする『レギュレーターハンドル』。いまや商用車やよほどの廉価グレードを除き、ほとんどの車種はパワーウインドウを採用。若者にとってドア内側に付いたハンドルをクルクル回す、という行為を経験したことがない人が大半だろう。

 じつはパワーウインドウの歴史は意外と古く、国産車では今から50年以上前にプリンス(後に日産と合併)グロリアの上級モデル「グランドグロリア」(1964年)で初めて採用された。

【集中ドアロック】

 現在は運転席からすべてのドアを一括して制御できる『集中ドアロック』が当たり前。しかし、昔はそんな便利な機能はなく、すべてのドアを内側からロック&アンロックする必要があった。また、1980年代には一定の速度になると自動的にロックする「車速連動型」というシステムが採用されはじめ、子供が誤ってドアを開けるのを防止したり、事故の際に車外に放り出されるのを防ぐ効果があったものの、事故時に外部からすばやく乗員を救出できないという観点から衰退へ。

 しかし、近年は衝撃を感知すると自動でロック解除するオートドアロック装備も生まれており、時代とともに進化している。

【フェンダーミラー】

 後方を確認するための車内にあるルームミラーは昔と変わらないが、前席ドアの外側に取り付けられたドアミラーは『フェンダーミラー』が主流だった。名の通り、ボンネット先端の両サイド(左右フェンダー)に取り付けられたミラーは、斜め後方を確認するためのもの。いまなお、 タクシーで見かけるくらいで随分と減ってしまった。

 しかし、ドアミラーに比べると死角となるところが少なく、車幅感覚がつかみやすいメリットがあり、フェンダーミラーを好む人がいるのも事実。ちなみにドアミラーが認可された当初は現在のように電動で格納せず、窓を開けていちいち手動で折りたたむ仕組み。雨の日に苦労した記憶がある人も多いだろう。

 

【三角窓】

 まだエアコンが普及していなかった時代に、外気を車内に取り入れていた装備『三角窓』。前席ウインドウの前方に備えられており、クルリと回転して開閉する小窓が装備されていた。他のウインドウと異なり、開けたまま走行すれば外気が車内に流れ込むというシステムだ。 1970年代まで多く採用されたが、渋滞や信号で停車したときは、まったく機能しないのが大きな欠点だった。パワーウインドウやドアバイザーの普及で見かけることはめっきりと減ってしまったのである。

 

【その他】

 昔は耳障りだった記憶があるものの、いまは懐かしく感じるのが時速100キロを超えると鳴り出す速度警告音「キンコン」。峠やサーキットでスピードメーターを見る余裕がないコーナーでは、上手く曲がれた基準として”キンコンキンコン”という音が目安となるケースも。他にもフロントバンパーに装着する『コーナーポール』も衰退してしまった装備。車両の位置感覚が分かりにくい運転席の斜め前、つまり助手席側のバンパー先端に取り付けるアイテムで、昔は『下手くそポール』なんて揶揄されたりもした。

 しかし、現在でもオプション設定されている車種は少なくないし、旧世代の遺物と分類するには早計すぎるかもしれない。

モバイルバージョンを終了