新車の販売不振から起死回生を狙う
自動車マーケットとして世界で4番目の規模を誇るインド。首都となるデリーの近郊で2月に開催されたモーターショーが「デリーオートエキスポ」だ。昨年は自動車販売が大幅減少したインド市場だが、そんな名誉挽回のために展示された、興味深い注目モデルを5台紹介しよう。
1)フォルクスワーゲン・タイグン
昨年末に日本でも発売された「Tクロス」と同等のサイズを持つインド向けコンパクトSUV。路面状況の悪い現地事情にあわせて205mmの最低地上高を確保しつつ、エクステリアはクローム部品を多く使うなどきらびやかな印象を持つ。
生産開始予定は2021年。車名の頭文字は、同社のSUVシリーズの例に倣い「T」にこだわっている。
2)キア・ソネット コンセプト
韓国メーカーもまた、成長が見込まれるインド市場でのシェア拡大を虎視眈々と狙っている。KIAがワールドプレミアとしてお披露目した「SONETコンセプト」は、ミニマムサイズのSUV。現地では全長4mを下回るモデルに対する税制面などの優遇措置があり、ソネットもそのマーケットを狙ったモデルといえるだろう。
3)タタ・ハリアー
日本で販売して人気となっているトヨタのSUVと同じ車名だが、まったくの別物。現地企業であるタタのモデルだ。興味深いのは、そのプラットフォーム。タタはジャガー&ランドローバーの親会社ということもあり、なんと新型レンジローバー・イヴォークに使っているタイプを流用している。
4)フォース・グルカ
インドの商用車メーカー、フォースモーターが手がけるSUV「グルカ」。Gクラスのような武骨な雰囲気が特徴で、写真はそのカスタマイズモデルだ。最低地上高を上げるためにリダクションハブを搭載するなど、その本格的な作りに驚かされた。
5)マヒンドラ&マヒンドラ・ファンスター
タタと並び、現地を代表する財閥系自動車メーカーの「マヒンドラ&マヒンドラ」。コンセプトカーとして公開したのが「FUNSTER」であり、SUVでありながらシザーズドアを組み合わせたオープンスポーツカーという斬新なモデルだ。