クルマによってメリットはあるがリスクも高い
元々はモータースポーツ専用ともいえるパーツだった「ロールケージ(ロールバー)」。事故や横転からドライバーを守ると同時に、ボディ剛性の向上といった様々なメリットをもたらしてくれる。最近はストリート仕様でもよく見るが、街乗りではどんなメリットとデメリットがあるのだろうか。
サーキットに特化した装備という印象のロールケージ。確かに平成の初期くらいまではレーシングカー、もしくは走りに特化したクルマしか使っておらず、一般道で装着車両を見ることは稀だった。しかしチューニングやサーキット走行が身近な趣味となるに従って、ナンバー付きのストリート仕様でも装着するユーザーが増えているのも事実だ。 まずは街乗りにおけるメリットから説明したい。イチバンは何といっても「安全性の向上」だろう。車体の内側に沿うカタチで金属製のパイプを張り巡らし、仮に横転してもキャビンが潰れる可能性はほとんど皆無で、結果としてドライバーの身体が守られることになる。真横からドアに他車が突っ込んでくるようなケースの事故でも、サイドバーと呼ばれる追加バーがあればケガの度合いは軽減できるだろう。
もうひとつは「剛性アップ」による走りの変化。ボディを構成する鉄板を内側から突っ張らせることで、コーナリングやブレーキング時の歪みが減り挙動が安定。サスペンションも正確に動くようになる。シッカリとした動きはストリートでも十分に体感できるし、乗り心地が劇的によくなったという声も少なくない。