インテリア部門を改造して病院へマスクを供給

　イタリアのスーパーカーの名門「ランボルギーニ」が新型コロナウイルス感染症の拡大防止に向けて、素早いレスポンスを見せた。なんと医療用の外科用マスクと保護用プレキシガラスシールドを製造するために、サンタアガタ・ボロネーゼにあるスーパーカー製造工場の1部門を改造したと、現地時間の3月31日にニュース配信をしている。

　マスク製造に向けて改造されたのは、ランボルギーニのインテリアや特別なカスタマイズを加工する部門。1日に1000枚のマスクを生産できる能力を持ち、創られたマスクは新型コロナウイルス（COVID-19）感染症のパンデミックと戦っている最前線のボローニャにあるサントルソラ・マルピーギ総合病院に寄付される。

　またメディカルシールド（医療用ゴーグル）については、研究開発部門にある3Dプリンターを活用し、カーボンファイバー生産工場で1日あたり200ユニットの生産が可能になっている。この活動はエミリア・ロマーニャ州の承認および支援を受けており、ボローニャ大学ともコラボレーション。シールドはボローニャ大学が監督する検証試験を受けてから、医療現場に届けられることになっている。

　ランボルギーニ社のステファノ・ドメニカリCEOは「この緊急事態において、私たちは社会に貢献する必要があります。サントルソラ・マルピーギ総合病院とは当社従業員の健康維持・促進や研究プロジェクトでの専門的なアドバイスなどで、長年にわたり協力関係を築いてきました。皆が力を合わせて、日々このパンデミックの最前線で働く人々を支援し、コロナウイルスとの闘いに打ち勝ちましょう」とコメントした。

　またランボルギーニでは、新型コロナウイルスによる非常事態に直面しているイタリア全国民の団結と支援の象徴として、サンタアガタ・ボロネーゼの本社ビルを夕暮れ時にイタリア国旗の色にライトアップしている。