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【新型コロナウイルス対策】トヨタ、医療現場への支援を発表 自動車メーカー系各社もマスク生産検討へ

グループ会社、関連企業に協力を要請

 トヨタ自動車は、医療現場および医療用品に対する支援など、トヨタグループとして可能な限りの協力をして新型コロナウイルス対策を行なうことを発表した。すでに海外では異業種ながらも医療機器やマスクの製造を始めているメーカーがあるなかで、日本の自動車メーカーも立ち上がったわけだ。

 具体的には、医療用フェイスシールドを生産。医療現場にて不足する防護マスクを、試作型や3Dプリンターなどで製作し、医療機関への提供を目指すというもの。現在は、トヨタ自動車の貞宝工場にて、試作型による医療用フェイスシールドの生産準備を進めており、週500〜600個程度から生産を開始する予定だという。加えてグループ企業でも生産が可能か検討を開始している。

 さらに政府による日本自動車工業会(自工会)を通じた要請に基づき、医療機器メーカーによる人工呼吸器を始めとする医療機器の増産に対し、トヨタ生産方式(TPS)のノウハウ活用による工程改善など、生産性向上への協力を検討。TPS支援チームを結成することで、医療機器の大幅な増産で企業を支援するなど、すでに関係各所との調整は始まっている。

 このほかトヨタ自動車のサプライチェーンを通じ、医療用マスクや防護服、体温計など衛生用品の調達支援に向けた取組みを促進。病院向けの簡易ベッド台、消毒液容器、医療機関での簡易間仕切り壁など、医療機器以外で必要とされる備品の生産での協力の可能性について、グループ企業のアイシン精機が調査を開始。医療機関にて活用可能な備品供給を目指し、治療薬開発や感染抑制に向けた研究支援にも参画する予定だ。

 すでに、中国紅十字社へ医療用品の購入費用を寄付。アメリカでは、3Dプリンターを活用した医療用フェイスシールド(防護マスク)の生産(トヨタおよびデンソー)、新型コロナウイルス対応マスクの生産に向けた準備、ヨーロッパやアジアでの医療従事者向けの車両・レンタカーの提供と医療機関、緊急対策機関への寄付や寄贈といったことが始まっている。

 デンソーは、製造現場を中心に社内で必要となるマスクを自主生産することを決定。4月中の生産開始を目指して試作品の生産に着手しており、軌道に乗れば10万枚/日の量産が可能となるという。

 さらにトヨタ紡織は、4月上旬より刈谷工場において生産開始(1500枚/日)。順次、増産を図るとともに、5月以降は猿投工場に移管、1.2万枚/日への増産を計画している。その他、アイシン精機、ダイハツ工業、日野自動車などでもマスクの自社生産を検討するなど、一人でも多くの人への供給が増えることを目指す。

※写真はイメージです。

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