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サーキットを安全に楽しむ秘訣! 見学者も守るべきルールとマナー

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: Auto Messe Web編集部

一般公道と異なるルールやマナー

 サーキットには安全性を保つため、独自のルールやマナーが存在する。実際に走行するドライバーが守るのは当然として、見学や手伝いで訪れた人も遵守しなければならない。自分の行為で他人に迷惑をかけないよう、サーキットの常識&非常識を理解したい。

 一般道より安全という認識のサーキットだが、それは独自のルールやマナーが設けられており、参加者やギャラリーが守っているからこそ。とはいえ、慣れている人にとっては説明するまでもない常識でも、ビギナーには難しいことが多々あり戸惑ってしまう。

 なかでも分かりにくいのは、ピットロードとコースの境界にある『サインエリア(レースではドライバーに指示を出す場所)』でのルールだろう。公道には存在しないし大きなレースに観客として行くだけなら、車両の走行中に立ち入ることもないので、決まりごとを知るチャンスになかなか恵まれない。

 例えば、飲食禁止。空き缶などがコースに入ったら危険で、同じ理由でカサの使用もNGとされている。また、サンダル履きやサーキットにより違いはあるかもしれないが、子供(多いのは16歳未満)の立ち入りを禁止しているケースが多いので注意してほしい。

 もうひとつはレースのスタート時。間近で知り合いの勇姿を見たい気持ちは分かるけど、スタート直後はもっとも混雑しやすく、事故の危険が高い。コンクリートウォールがあるためクルマと接触する可能性は少ないものの、破損したエアロパーツやタイヤなどが飛んで来ることは十分にあり得る。

 そのため、レースがスタートしてから全車が1コーナーを通過するまでは、チーム員であろうとサインエリアから退去しなければならない。隣接するピットロードも基本的にはクルマが優先されるエリアで、子供の立ち入り禁止/サンダル禁止/飲食禁止など、サインエリアと同様のルールおよびマナーが適用される。

 そしてピットロードを横断する際は、クルマの走行を妨げないよう十分に注意。走行している側も気を付けるべきだが、車両トラブルで焦ってピットインしたような場合は、歩行者が目に入っていないことも考えられるからだ。

喫煙や火気の取り扱いはくれぐれも要注意

 次は「火気」に関して。ガソリンやオイルなどサーキットには可燃物が多いので、火の取り扱いは特に慎重になってほしい。全世界共通で火気厳禁なはずのピットで堂々と喫煙、ガスバーナーでの湯沸かしは昔に比べると減った気はするが、残念ながら今でも根絶されたとはいい難い。常識なのだがタバコは所定の喫煙所で、ピット内での湯沸かしや調理は電気式の器具を使うこと(ピット内での電子式タバコOKや、BBQエリアを併設するサーキットもある)。

 最後はドライバーともども守りたい「ゴミ捨て」のマナー。昔はどのサーキットも大きなゴミ箱を設置していたが、持ち帰りが当たり前の廃タイヤや壊れたエアロを捨てる人が後を絶たず、ゴミ箱そのものを撤去してしまったコースも非常に多い。

 場内で買った飲み物の空き缶などは別として、ゴミは外から持ち込まないのが常識だ。同じくピットを泥やオイルなどで汚したときは、来たとき以上にキレイにして帰るのも忘れずに。

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  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
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