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国内での販売熱望! 日本車なのに未発売のカッコいいクルマたち

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TEXT: 工藤貴宏  PHOTO: 工藤貴宏、Auto Messe Web編集部

世界各地の市場ニーズに対応しているクルマ

 日本車だけど、日本では買えない。世界を見ると、そんなクルマがたくさんある。

 背景には、それぞれの地域で異なるニーズを満たすための仕様だったり、グローバル展開の車種であったとしても“日本のニーズには合わない”、もしくは新興国向けで開発しているので日本で決められている安全性能や安全装備を満たしていない、など様々な事情が存在する。

 しかし、ここではそんな背景は一切無視し、「これが日本でもあったらうれしい。売れるか売れないかは別として(というか売れない車種もあるけど)、盛り上がりそう」というわがままな理由だけで気になる海外専用車種をピックアップしてみた。

 

トヨタ・レクサスLM

 なんといっても気になるのは、日本では販売未定のアジア専用車種として、今春から販売がスタートした「レクサスLM」だ。言うなれば、アルファード/ヴェルファイアをベースとしたレクサス仕様の超高級ミニバンで、インテリアは豪華絢爛。ミニバンの姿をした荘厳なるリムジンである。 いま、東南アジアではアルファードが爆売れしており、大都市で見かける頻度は東京を超えるほどの人気ぶり。買うのはもちろん超富裕層。そんな人たちはたくさんお金を持っているから、より豪華なレクサスLMのヒットは約束されたようなものなのだ。日本では高級ミニバンとして定着してしまったアルファード&ヴェルファイアだけに、さらに上をいく超豪華ミニバンは日本でも売って欲しい。

 

日産・インフィニティQ60

「インフィニティQ60」と聞いて姿を想像できる人は少ないかもしれないが、”スカイラインクーペ”の新型と言えばイメージできるだろう。息を呑むほど美しいクーペである。 北米などでは2016年から販売されていて、オーストラリア向けなどで右ハンドルも存在(上写真)。高性能モデルに積んでいるエンジンは、「スカイライン400R」と同じ405psの排気量3.5L V6ツインターボの「VR30DDTT」。いまや、日本国内にはスカイラインのクーペ版は存在しないだけに、これも日本で販売して欲しい。

 

トヨタ・タンドラ

 世界でも北米だけのドメスティクマーケットとも言える、大型ピックアップトラック市場。その頂点に立つ「フォードF150」は、2019年度に90万台という驚異的な販売台数を記録し、北米の販売ランキングでぶっちぎりの1位を獲得した。

 ちなみに北米の年間販売ランキングは3位までトラックが独占。4位に日本のSUV「トヨタRAV4」が入るものの、販売台数は45万台とF150の半分なのだ。 このようにマーケットには日系の自動車メーカーも参入しているが、代表格と言えるのはトヨタの「タンドラ」だろう。全長は最も短いモデルで5.3mオーバー(最大は約6.3m)。エンジンは4.0L or 4.6LのV6と5.7LのV8。日本の道路事情を考慮するとデカすぎ(燃費もよくない)だけど、その迫力がたまらない。オトコらしさ抜群である。

 

トヨタ・カローラ ツーリングスポーツ

「カローラ ツーリング」は日本国内でも売っているけれども、欧州専売の「カローラ ツーリングスポーツ」はひと味違う。

 どこが違うかと言えばボディの大きさ。全長は155mm(ホイールベースは60mm)長くてひとまわり大きいのだ。サイズでいえば、スバル「レヴォーグ」に近いプロポーションというわけだ。 その違いの結果として日本仕様にない魅力となっているのが、伸びやかなスタイリング。ひとことでいえば「日本仕様よりカッコよくて美しい」のだ。また、実用面でも全長が伸びた分だけ後席と荷室が広くなっているのが見逃せない。日本導入しないなんてもったいない話である。

 

マツダ ロードスター2.0L

 最後に紹介するのが2.0Lのエンジンを積んだマツダ「ロードスター」。日本には1.5Lエンジンが基本で、2.0Lエンジン搭載のロードスターは電動トップを備えたRF限定となっている。しかし、海外向けにはソフトトップ仕様の2.0Lエンジン搭載車が用意されているのだ。

 魅力はなんといってもエンジン出力アップ。排気量が増えた分だけトルクが増し、力強い。1.5Lエンジンを回して走る感じも捨てがたいけれども、選択肢として2.0Lもあればもっといいと思うのは筆者だけではないはず。

 以上の車種については、現時点ではメーカーによる日本国内での正規販売はないものの、並行輸入車として手に入れる方法はある。価格やメンテナンスなどは通常の国産車と同じ感覚とはいえないが、惚れてしまったのならば、それらを買うのも手だ。

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