新型コロナウイルスの影響で参戦断念
2020年のル・マン24時間レースへの参戦を予定していた日本人ドライバーの青木拓磨選手。参戦を目指していたフレデリック・ソーセ代表率いる「SRT41チーム」から2020年のル・マン24時間レースの参戦を見合わせる決断に至ったことが発表された。
新型コロナウィルス感染症COVID-19の拡大を受け、ル・マン24時間耐久レースは当初の予定から9月19-20日へと日程変更。また、24時間本戦を前に参戦予定だったヨーロピアン・ルマン・シリーズの開催も未定となっている状態であった。
しかし、その後、車いすのレーシングドライバーとして活動を4輪レース及びラリーにシフトし、パリダカなどにも挑戦するなど積極的に各種レースへ参戦。現在は今年ル・マン24時間レースへの挑戦を目指しつつ、今シーズンは新たな挑戦として電気自動車レース「JAGUAR I-PACE eTROPHY」への参戦も始めている。
青木拓磨選手以外に、ベルギー人のナイジェル・ベイリー選手(下半身不随)、フランス人のスヌーシー・ベン・ムーサ選手(左腕切断)という3人のドライバーで構成。2018年からル・マン本戦出場に向けて活動をスタートさせていた。
残念ながら現地時間4月14日(火)午後、SRT41のソーセ代表から2020年のル・マン24時間レース参戦断念が発表。「フランス国内での外出制限の措置が取られ、突然プログラムの中断を余儀なくされるという事態を迎えたこと」がこの決断に至った要因としている。フランスでは5月11日(月)まで外出制限が延長されており、現在も毎日600名弱の死者が出ているという状況である。
SRT41は「前例のないこのプロジェクトを応援してくださるすべての方々に感謝します」という言葉とともに、2021年のル・マン24時間レースへの参戦希望を表明したことも明らかにしている。