休憩が義務づけられたドライバーへの配慮
SA・PAおけるマナーのひとつ「駐車スペースの使い方」も然り。普通車と大型車はそれぞれ分けられていますが、普通車が大型スペースに停めたりするのは迷惑になります。実は大型車の事故防止の観点から平成25年に労働基準法省令が改正され、貨物車両の運行にあたっては4時間で30分、2時間ごとの休憩が義務づけられました。
通称「430運行」と呼ばれます(1日9時間運転上限、月間・年間などの細かな上限規定も盛り込まれています)。
大型トラックにはスピードリミッターやデジタルタコグラフといった装備も義務化されているため、運行データは記録されごまかすことはできません。つまり、運送に従事している大型トラックは休憩しなければならないのです。
そのため、大型トラックの駐車スペースを普通車が奪うと休憩の妨げになり、運転手の安全規則違反を誘発したり、高速道路の安全通行の妨げになり得ます。SA・PAの大型駐車スペースが絶対的に足りていないこともあり、また配送先が開くまでの待機スペースとして実質的に利用されていることもあり、SA・PAの減速レーンや合流の加速レーンにまではみ出して休憩しているのが実情なのです。
普通車が大型枠に停めるのはトラブルの元。大型車に譲る気持ちを持って、空いていたからと安易に停めないようにしたいもの。また、道路管理者にはこうした駐車スペース問題の根本解決が求められています。