明確なルールがないゆえのモラル欠如
マンションや路上など、「洗車」の環境という点では厳しいものがある。そこで重宝するのが「コイン洗車場」で、単純にクルマをキレイにするための場所というだけでなく、洗車好きには至極のひとときが楽しめる場所だったりもする。しかし、コイン洗車場にもマナーというのは存在。一歩間違えば、楽しい洗車タイムも台なしだ。今回は、そんなコイン洗車場のマナーについて考えてみよう。
順番待ちしている人への配慮
コイン洗車場というのは利用したことがある人ならわかると思うが、「洗車ブース」と「拭き取りスペース」があり、その間は通路になっている。つまり、それぞれのエリアで役割がはっきりとしているわけで、これを守るのは重要だ。
たまに見かけるのが洗車ブースで洗い終わったにも関わらず、速やかに拭き取りスペースへ移動しないというもの。ひどいときはそのまま拭き上げをしていたりする。
また、拭き上げが終わって放置というのも大ヒンシュク。空いていればいいが、拭き取り場所を探しているクルマがいるのに、仲間同士で喋っていたり、車内でスマホをいじっていたりするのは考えものだ。
ちなみに洗車スペースが空くのを待つのはブースの前でなく、手前が基本。そうしないと洗車が終わって出てくるクルマの導線が崩れて混乱するだけだ。
「高圧洗車型」でありがちな迷惑行為
次に最も多いというか、高圧洗浄機を使って自分で洗車を行なう「高圧洗車型」での”水の飛び散り”。高圧の水圧で洗えるのは魅力だが、使い際にはコツというか配慮が必要。ノズルの向きに注意しないと、隣りのブースに飛び散ったりして迷惑だ。クルマに乗ったまま洗車できる「ドライブスルー型」は気にする必要はないものの、「高圧洗車型」ではとくにルーフを洗うときは注意したい。
さらに「高圧洗車型」の基本として、ブースにちゃんと入れないでフロント部分が出ていると、隣への被害が及びやすい。定位置に付けるということをまずは遵守したい。
公共の場という認識を持つべし
洗車時のマナー以外で気になるのが、”荒れている”ということ。ゴミはそのまま捨てっぱなしというのは当たり前。空のシャンプーボトルなど、洗車関係以外の空き缶や弁当ガラまで捨ててあったりするので始末が悪い(指定のゴミ箱を必ず使用)。
また、エンジンをかけっぱなしにしていたり、オーディオを大音量にしているケースも目立つ。そのほか、洗車以外の目的で駐車したままどこかへ行ってしまったりするのも、コイン洗車場のマナーうんぬん以前の問題だ。
コイン洗車場というのは、スペースも限られているし、作業に合わせてそのなかを移動する場所。また、週末は多くの人が利用するので、なおさらマナーは大切と言っていい。
「マナーの悪さにうんざり」という話は多いうえ、「機械を破壊されることもあり、修理費で儲けが出ないので閉鎖しようかと思う」という洗車場オーナー声があるのも事実。広いスペースが必要なわりに収益性も高くなく、都心部など自動車保有率も低下しているなかで続けていくのは大変だと予想する。事実、コイン洗車場の数はかなり減少しているのだ。
色々と理由はあるものの、クルマ好きの憩いの場を存続させるためにも、マナーや配慮は大切になってくると言っていいだろう。
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