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自動車カスタムのお手本はレースにも! GTマシンから何を学ぶ? 注意すべきポイントは?

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: Auto Messe Web編集部、GT-Rマガジン編集部

保安基準に適合したパーツ選びは必須

 オーバーフェンダーやGTウイングといったエアロパーツ、さらにブレーキ系やインテリアなどなど、レースから生まれたクルマのカスタマイズは意外に多い。その代表的なアイテムを車検や安全面の話も交えつつ紹介していこう。

 レーシングカーが発祥のドレスアップは昔からあったけど、マネするのはあくまでもスポーツカーで、レプリカ的なマシンメイクが主流だった。しかし、近年はワゴン/ミニバン/セダンなどなど、カテゴリーを問わず用いられる手法も多い。欧州ツーリングカーレースをはじめ、日本最高峰の自動車レース”SUPER GT”をモチーフにしたものだ。

 まず、真っ先に思い浮かぶのは「フェンダー」だろう。リベットで貼り付けたり丸ごと交換するタイプ、純正を叩き出すなど方法は様々だが、元々は太いタイヤを履かせグリップ力を上げる、レーシングカーから生まれたカスタマイズだ。

 ローダウンした車高やツライチのホイールと合わせれば、そのカッコよさというか迫力は何倍にも増幅される。ただし、車検証に記載されている全幅よりも20mm以上ワイドになると「構造変更」が必要になるので注意すべし。

 

車検など細かい規定にも要注意

 また、エアロパーツでいえば「GTウイング」も然り。車種ごとに設計されたリアウイングやスポイラーとは異なり、幅さえ合えば幅広いクルマに装着でき、高さもステーを変えれば好みの位置に調整が可能だ。なかでも似合うのはトランク付きのクーペやセダンだが、ハッチバック系にも装着しているのも割と多く、人気の高さを改めて思い知らされる。 車検に関してはボディの最後端および最外端からはみ出さないのは当然として、車体と翼端のクリアランスやエッジのアールや硬度など細かい規定があるので、装着する際は知識のあるプロショップに聞いたほうが確実だ。

 そして、フロントバンパーに取り付けるカナードや、下まわりの「アンダーパネル」や「ディフューザー」も同様。同じ製品でも車体のサイズや取り付け方法により合否は分かれる可能性がある。

 続いては「タイヤ&ホイール」、そして「足まわり」と「ブレーキ」。タイヤのサイドウォールに刻印されたメーカーや銘柄をペイントするのも、レーシングカーでスポンサーのPRを目的として始まった手法。高性能ホイールの代名詞ともいうべき鍛造ホイール、ブレーキではビッグキャリパーや大径ローター、そして基本中の基本であるローダウンも、本来は走行性能を高めるためのチューニングだった。

 しかし、いまやドレスアップのために行なう人も少なくない。人よりハデにしたい気持ちは十分に理解できるものの、9cmという決まりがある最低地上高やタイヤのはみ出し、ブレーキの確実かつ安全な取り付けにはくれぐれも気を付けたい。

 内装でいえば「バケットシート」もホールド性だけじゃなく、ドレスアップ効果を求めて選ぶ人が増えている。特にリクライニング可能なセミバケットシートは、街乗りや長距離ドライブにも向いておりスポーツカーでは純正で採用されるケースも多い。

 社外品を購入するときは車検をクリアできるか確認し、シートレールとの組み合わせもシッカリと考慮しよう。

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  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
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