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ガソリン代に入場料の割引も! クルマ好きならサーキットライセンスを取らない理由が見つからない

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: 佐藤 圭

サーキットライセンスには走行料金の割引などなど特典が多数

 サーキットライセンスという言葉を聞いたことはあるだろうか。分かりやすく言えば会員証のひとつで、観客ではなくスポーツ走行を楽しむ人に向けた制度だ。

 その基本的なシステムや所有するメリット、また取得の上でどんな資格や道具は必要なのかを、スーパーGTなども開催される宮城県のスポーツランドSUGOモータースポーツ部・部長補佐の尾形知臣さんに話を聞いてみた。

ライセンス取得の条件は? いくらかかるの?

 サーキットによって内容に差はあれど、公式レースが開催されるコースであれば、ほぼ確実にサーキットライセンスが存在する。その事実からも分かるとおり、元々はレースの参加者が練習走行をする際に、何かしらサポートを受けるためのシステムだ。

 たとえば走行料金の割引や入場料がタダになったり、サーキットライセンスの所持者しか走れない枠を設けるなど、金銭面の他にも享受できるメリットが多い。

 スポーツランドSUGOを例に具体例なシステムを説明。SUGOはカテゴリーごとに細かくライセンスが分けられており、4輪であればナンバー付き車両の『4C』と、レース車両を対象とした『4R』の2種類に分けられる。

 新規入会は4Cが1万8800円で4Rが3万6400円。ライセンスの更新は毎年おこなわれ、更新料は4Cが1万3300円、4Rが1万9900円だ。

 金額だけを聞くと高いと感じるかもしれないが、主な特典だけでも走行料金が50%オフ/本人と同伴者1名の入場料がタダ(スーパーGTなどの特別イベントは除く)/サーキット内で販売するガソリンが1リットルにつき5円引き/レンタルカート利用料が半額/特別イベントの料金が本人と同伴者1名を含め半額と、頻繁に利用するなら確実に元が取れるであろう内容。おまけに通称『スポーツ走行』と呼ばれる、サーキットライセンス所有者しか走れない枠も設けられる。

 取得にあたっての条件だが4Cは普通免許があればOKで、ヘルメットやグローブ、レーシングスーツなど耐火性のある装備は『強く推奨』。いっぽう4RはJAFが発給するA級ライセンスが必要で、装備も公式レースで使用するのと同じ規格じゃないとダメ。

 モータースポーツを楽しむうえでのルールを熟知し、マナーを遵守するのも取得するうえでの大前提、なので結果として走行中の安全性が高く保たれるというワケだ。

 なお4Rの保持者は4C枠を走行できるが、逆に4Cの保持者が4R枠は走れないので注意。またヴィッツや86といったナンバー付きの公式レース車両は、4C/4Rどちらの枠も走行できる。

SUGOのライセンスで“岡国”と“オートポリス”も走れる

 もうひとつ独特なのはSUGOと岡山国際サーキット、オートポリス(大分県)の3カ所によるライセンスの共通化だろう。レースで全国のサーキットを転戦する人を想定した取り組みで、例えばSUGOのサーキットライセンスを持っていればビジター料金が加算されるものの、他ふたつのコースでもスポーツ走行枠を利用することが可能。

 SUGOのようにナンバーの有無でライセンスを分けているコースは少ないが、ツーリングカーとフォーミュラカーや一定のタイムを基準に走行枠を分けるなど、利用者に安全かつ快適に走ってもらうための工夫は、大小を問わずどんなサーキットでもやっているはず。

 公式レースへの参戦を見据えている人はモチロン、頻繁にサーキットを走るヘビーユーザーは、ホームコースのライセンス取得を考えてみてはいかがだろう?

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  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
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