アゲた軽バン・軽トラにも最適なオフロード系タイヤ
軽バン・軽トラといえば仕事クルマの代名詞。昔からイジる文化もあったのだが、どちらかといえば一部の愛好者の世界だった。それがここ数年はSUVブームの影響もあり、キャンプや釣りといったレジャーに活用したり、そうしたスタイルでドレスアップを楽しむ人が急増。イジる方向性も自然とリフトアップ系が中心となり、関連パーツも多くリリースされるようになった。
そんな状況下において、密かに販売競争が繰り広げられているのが、リフトアップした軽バン・軽トラ向けの国産オフロードタイヤだ。
A/T(オールテレーン=全地形)やM/T(マッドテレーン=泥地形)タイヤと呼ばれている部類で、一般的なノーマルタイヤとは違ってデコボコ、ゴツゴツしているのが特徴。ぬかるみや砂利道といった未舗装路に強く、見た目も無骨でワイルド。
なおかつ実際に不整地にも強いからアウトドアユースで重宝。ルックスと実用性の両方を兼ね備えたオフロードタイヤは、今やクロカン四駆のためだけの存在ではないのだ。
新境地を切り開くTOYO TIRES「オープンカントリー」
中でも軽バン・軽トラに人気のタイヤといえば、トーヨータイヤの「OPEN COUNTRY(オープンカントリー)」が最右翼だろう。ここ数年で急激にシェアを伸ばしている注目ブランドで、中でも「オープンカントリーR/T」は、軽バン・軽トラ以外にもハスラーやジムニー、普通車ではランクル&プラド、デリカD:5、RAV4といったクルマたちによく履かれている。
また軽バン・軽トラの純正サイズである145/80R12を比較的早い段階からラインナップしていたのも人気の幅を広げた要因だろう。
四駆乗りなら誰もが知るYOKOHAMA「ジオランダー」
ヨコハマタイヤが誇るSUV向けタイヤブランド、「GEOLANDAR(ジオランダー)」。ちょっと詳しい人なら、ジオランダーと聞けば「ああ、四駆用のタイヤね」という認識をお持ちのことだろう。
1996年の誕生から現在まで高い人気を保ち続けているブランドで、「ジオランダーM/T G003」「ジオランダーA/T G015」など全11シリーズを展開中だ。
やや余談にはなるが、弊社発行の軽自動車カスタム専門誌「K-STYLE」のデモカーだったホンダ・N-VANもジオランダーA/T G015の15インチを装着。1年強で2万キロオーバー、山中から高速道路まであらゆる路面を走りきったようだ。
スタートこそオープンカントリーに遅れをとったものの、やはり国内での知名度やブランド力は随一。これからジオランダーが軽バン・軽トラ業界でメジャーな存在になっていくのは間違いないだろう。
最後にオマケ情報を少々。ヨコハマタイヤには「PARADA(パラダ) PA03」という銘柄がある。16・17インチを用意し、主にハイエースで人気のタイヤなのだが、もうすぐ軽バン・軽トラでも履けそうな165/55R14(外径537.6ミリ)が近日追加されるとのこと。
トレッドはボコボコ系ではないものの、軽バン・軽トラにドンピシャサイズの国産タイヤはまだまだ数少ない。イジり方や好みによってはこの方がハマることもあるだろう。こちらも要注目だ。
【取材協力】
エススタイル
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