オーストラリアの名門・ARB社のサイドオーニング
そうしたことを踏まえ、CDPシズオカではキャンパーたちにサイドオーニングを推している。具体的にはオーストラリアの有名四駆パーツメーカー・ARB社の商品になる。 「ARBはオフロードの本場、オーストラリアのトップブランドです。荒野で何ヶ月も使い続けることも想定して作られており、品質は文句なしに高い。正規品であればクレーム対応も保証もきちんとしているので安心です」。 装着はボディ直付けではなく、同じくARBのアルミ製ルーフラックに付けるのが基本。つまりルーフラックとセット導入になる。気になるのが価格だが、64/74ジムニー用で29万9750円となかなか高額。 ただしこれはARBルーフキャリアとサイドオーニングだけでなく、キャリアの前後バランスやサイドオーニングの位置を最適化するための加工代も含まれる(正確にはARBルーフキャリアのみの来店取り付け価格。現在キャンペーン中につき、サイドオーニング分は無料になっている)。
「もともと車種専用の商品ではないので、キレイに使い勝手良く装着するにはひと手間必要。何もせずただ付けただけだとオーニングの位置が低くなり、車体ともスキマが空くため、雨天時はかなり水が滴ってきます」。 オーニングのサイズは間口2.5メートル×出幅2.5メートルと、間口2メートル×出幅2.5メートルの2種類あり。ジムニーなら後者がジャストだ。
ちなみにサイドオーニングにはハイエースなどのキャンピングカーが付けているようなボディに直接付ける本格的なタイプも存在する。ここまで本気になると価格が張るのはもちろん、ボディへの穴開けが必要だったり、重量も非常に重かったりといろいろハードルが高くなってくる。
ルーフキャリア付きのクルマなら7~8万円で導入も
とはいえ、30万円はキツイなあ、愛車もジムニーじゃないしなあ、という人がほとんどだろう。そんな場合でも「何らかのルーフキャリアを装着している」という基本条件さえクリアしていれば、ARB製のサイドオーニングを装着できる可能性は十分ある。
「取り付け部分をワンオフするなど工夫すれば付けられるかもです。ただしどんな車種やキャリアでもOKとは限りませんけどね。予算は当店の場合だとサイドオーニング本体(4万7000円/5万3000円)+加工代(2万5000円~)で7~8万円くらいが目安です。車種がピンポイントになっちゃいますが、デリカD:5であれば、ARBルーフラック&ARBサイドオーニングの専用キットが間もなくリリース予定ですよ」と小倉さん。 単純にイニシャルコストだけで比べるなら、一般的なカータープの方が有利。しかし実際に何度も使うことを考えれば、「楽に設営できる」オーニングに分がある。テントやタープの設営もやってみれば楽しいものだし、毎回まったく苦にならないユーザーもいるだろうが、面倒くささが上回ってしまう筆者のようなタイプもいる。そういう人は早い段階で使わなくなっていくからだ。
そしてオーニングが活躍するのはオートキャンプ場だけではない。ルール&マナー違反にならない場所であれば、どこでも手っ取り早くアウトドアを楽しめる。たとえば今日は天気がいいから外でランチでも、といった時にも使える。
「ARBサイドウィンドブレイクやARBデラックスオーニングテントといった、ARBサイドオーニングに追加できるオプション品も用意。お客様の中にはオーニングを付けたのがきっかけで本格的にキャンプにハマったというケースも多く、そうした方がステップアップできる余地もあります」。
なお、オーニングのセッティング方法や使用例は「ARB Awning」で動画検索するとヒットするので、興味を持った人はチェックしてみよう。また購入前に実物を見たいという人は、C.D.Pシズオカに来店すれば設営の実演もしてくれるそうだ。 残念ながら今すぐは出掛けるのはまだ難しいが、きっと遠くない日にまたアウトドアやキャンプを楽しめる日々がやってくる。その時のために、いろいろ妄想を膨らませてこの時期を過ごすのも悪くないだろう。
【取材協力】
C.D.Pシズオカ(O.G Base)
◆静岡県静岡市駿河区下川原4-27-1
◆tel.054-257-5146
◆https://cdpshizuoka.com
◆営業時間:8時30分~18時
◆定休日:日・祝日四駆でアウトドアを楽しむためのカスタマイズを提案。ARB製品だけでなく、バンパーやオーバーフェンダーといったオリジナルの外装パーツも好評だ。代表の小倉さん自身、古くから四駆とキャンプを愛するベテランユーザー。