『The hole』× トヨタ・クラウンステーションワゴン(130系)
メジャーデビュー後にリリースした2ndアルバム、「Sympa」のラストを飾るに相応しい渾身のバラード。発売後に制作されたMVがまた衝撃で、男2人・女1人の切ない三角関係を描いた物語は大きな話題を呼んだ。
その中盤に登場するクルマは、MVに登場する主人公の男が運転。主人公と彼女が楽しいデートの後にケンカして、土砂降りの中クルマから降りた彼女。すぐに主人公が追いかけて強く抱きしめ、その後車内で朝を迎える——。上記2曲と比べるとクルマの露出は少ないが、物語の重要なシーンを静かに引き立ててくれた。
その主人公が乗るクルマは、1987年に登場したトヨタ・クラウンステーションワゴン(130系)。大ヒットした130系クラウン・ハードトップのバリエーションのひとつとして、セダン・バンと共にラインアップ。前述のセドリックワゴンと同じく、ハードトップが次の型にモデルチェンジしてもワゴンだけはボディ形状を変えず、マイナーチェンジを繰り返しながら1999年まで販売された。
MVに登場する車両はリアゲートにガーニッシュが内蔵されており、またサンルーフとルーフレールを装備していることから、おそらく最上級グレードのロイヤルサルーンと思われる。しかしMVをよ~く見てみると、なぜかバン用のフロントグリルとメッキバンパーが装着されている謎多き(?)クルマである。