乗り心地もよくなる? ロールケージの利点や効果、車検など
レースや競技ではマストアイテムとなるロールケージだが、ストリートでもたくさんのメリットがあることが、ようやく浸透しつつあるようだ。ここでは、ストリート向きにたくさんのロールケージをデリバリーしているパーツメーカー「サイトウロールケージ」に、ストリートでの装着メリットや効果についてたずねてみた。
ーストリートでの利点や効果は?ー
「ロールケージはレースや競技での乗員保護などの必要性はみなさんご存知のとおりですが、じつは、ストリートでもたくさんのメリットがあります。ウチのロールケージは、室内のピラーや天井に隙間なくピッタリと沿うように設計されていて、車内の柱を強くすることができます。ボディ剛性がアップすることで、コーナーでのボディの歪みや捻れに打ち勝ち、ハンドリングが大幅にアップします」。
「一般道でも直進安定性が良くなり、非常に乗り心地がよくなります。乗り心地が良くなるのは女性の方からも喜ばれています。あとは、後ろから衝突(オカマ)されても、室内が潰れないこともメリットになるでしょう。軽自動車にお乗りの方が、トラックに後ろから衝突されても命が助かったというケースもあるんです」。
ーデメリットはありますか?ー
「純正の車体に追加して、スチールやクロモリといった重量のあるパイプを装着するので、車重が重たくなるというのがデメリットと言えばデメリットですかね? 車重が重たくなったとしても、それ以上のメリットがあるので、デメリットとして『重量増を感じる』という声を聞くことはほぼありません」。
ー車検って大丈夫なんですか?ー
「ロールケージを装着して車検に通すには、ロールケージパッドを巻く必要があります。ドライバーや乗員保護するのために、金属がむき出しのままでは車検に通りません。あとはリアシートを取っ払ってロールケージを装着する場合は、2名乗車になりますから、車検証に記載のある乗車定員数を変更しなければなりません」。
ロールケージの種類や価格、取り付けコストについて
では最後に、ロールケージにはどんな種類があって、それぞれの価格、取り付けコストに関することを、引き続き解説してくれたサイトウロールケージの例を挙げて整理していきたい。
ロールケージの基本構造は、リア4点式と6点式がベースになっている。リア4点式はメインアーチとリアバー2本で構成され、4ヵ所を止めるタイプ。6点式はリア4点式に左右フロントバーが追加され、フロントバーの左右をつなぐバイザーバーがつき6ヵ所で止めるようになっているもの。
さらにリアシートを外して装着する2名乗車タイプ、乗車定員を変更せずに装着できるトランクスルータイプがある。素材は、スチール、クロモリ、アルミからチョイスできるようになっていて、スチールかクロモリが人気のようだ。
これをベースにオプションが用意されていて、斜行バー、リアセンターバー、リアクロスバー、リアバイザーバー、サイドバー、メインセンターバーなどを追加することが可能になっている。
具体的にピックアップすると、現行のアルトワークス(HA36S)では以下の通り。
【2名乗車タイプ】
◆リア4点式
スチール 3万5000円
クロモリ 4万円◆6点式
スチール 6万円
クロモリ 6万5000円【トランクスルータイプ】
◆リア4点式
スチール 4万5000円
クロモリ 5万円◆6点式
スチール 7万万円
クロモリ 7万5000円【オプション】
◆斜行バー 1万円
◆リアセンターバー 1万円
◆リアクロスバー 3万円
◆追加サイドバーキット 2万3000円~
◆ロールケージパッド 黒 1500円/1m
◆ロールケージパッド カラー 1800円/1m
そして、ロールケージの取り付けもサイトウロールケージに依頼することが可能。同社に作業を頼む場合はロールケージパッド+巻工賃込みの価格で、リア4点式で3万5000円~、6点式で5万円~になっている(溶接加工や内張りカットが必要な場合は別途費用が必要)。
簡単な装着作業に思えるロールケージだが、じつは装着こそ、プロの腕の見せどころという側面もあるのだ。失敗のない美しい仕上がりはもちろん、機能的なメリットも最大限に活かすには、取り付けをプロにまかせるのが絶対的に安心と言えるだろう。
【工賃】
◆リア4点式 3万5000円~
◆6点式 5万円~
◆ロールケージパッド巻工賃 6点式1万2000円~
◆ロールケージパッド巻工賃 4点式6000円~
【装着画像】ジムニーや86、コペンにスカイラインなど(写真33枚)
【詳しくはこちら】
サイトウロールケージ
https://www.saito-rollcage.co.jp/